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心の悩み

頑張っているのに人から責められてしまう

投稿日:2018年4月3日

自分は頑張っているつもりでも、周囲にはその頑張っているということが知られていないことは、時にあることだと思います。あんまりそういう一面を人に見せないようにしていたり、基本的に一人でやっていて、他の人には頑張っているということがあんまり見えにくいような状況であれば、その姿が人に知られていないというのは、普通にあることかもしれませんね。

ただ、頑張り過ぎていて、どこか無理をしているようなところがあったり、一つのことに意識が集中しすぎていて、そこ以外でちゃんとできていないような部分があった時に、それを人から責められる、ということがあります。人間なんでもかんでも完璧にこなす、というのは難しいですし、頑張りすぎていたり、無理をしているような時は、そういったミスに近しいことをやってしまいがちですが、そういうときに限って、人から責められるというのも辛いものです。

精神的にいっぱいいっぱいになっている時に、人から責められるというのは、気持ち的にかなりこたえます。こんなに頑張っているのに、なぜ責められなければならないんだ、という気分にもなりますし、自分の心情に配慮がないことに対して、なんとも言えない気持ちにもなりやすいものです。一番自分のことをわかって欲しいような、身近にいる人や、愛する人から責められることで、張り詰めていた糸がぷっつりと切れてしまうような感じになることもあるものかもしれません。

いっぱいいっぱいの時に人から責められると、その言葉は本人にとっては、まるで、もっと無理をしろ、とか、もっとやれ、と言われているように聞こえてしまいがちです。細かい状況を知らないところでの指摘になることもありますので、やるのが当たり前、とか、できないのが悪い、というニュアンスが、その言葉の中には含まれていることがあります。言われた本人にとっては、全く理解されていない気分になったり、その人が敵にように見えたり、あるいはそのことで自分の罪悪感を強く刺激されたりして、全てを投げ出したい気分になることもありがちです。

普段から、孤立して一人で抱え込んで無理をするような行動パターンを持っていると、頑張っているのに空回りしたり、頑張りを人から認めてもらえなかったり、できていないところを人から責められたり、というパターンにハマりやすいです。ここで、自分のことを理解してくれないことに対して、こっそりと不満を抱え込んでしまったり、あるいは、気持ちの限界がきてから全部をぶちまけてしまったりするようなパターンもあると思います。

ただ、こういったことがあった時に、自分の中にも精神的な未熟さのようなものはなかっただろうか、と自分自身に問いかけてみたら、どんな答えが返ってくるでしょうか?

例えば、何も言わなくてもわかってもらいたい、という甘えのようなものがあったかもしれません。人の意見を取り入れるような余裕がなく、頑なになっているような部分があったかもしれません。自分の成し遂げたいことへの執着が強く、周囲に対しての配慮を切り捨てているような部分があったかもしれません。

一生懸命だったと思います。限界ギリギリまで頑張っていたと思います。ただ、一人で抱え込むのではなく、周囲ともっとコミュニケーションをとることができていたのなら、今よりももっと精神的に成熟した状態で、物事を進めることができていたかもしれません。

犠牲を手放して、周囲とコミュニケーションをとっていくこと。愛する人や身近な人に対して、自分が抱えている大変な状況や、辛さを感じていることについてシェアしていないのなら、していった方が良いです。どうせわかってくれない、と思うかもしれません。相談しても無駄だと思えるかもしれません。ただ、あなたのことを大切に思っている人ほど、そういうことは一人で抱え込むのではなく、自分にも分かち合ってほしい、と思っています。

心配されるのは面倒、と思うかもしれません。色々意見されるのが嫌、と思うかもしれません。自分がやりたいようにやることを止められたら嫌だ、と思うかもしれません。自分で解決できるから別にいいや、と思うかもしれません。ただ、頑張りすぎていて無理をしているような時というのは、一人でなんでもかんでもやるのが限界に来ている時です。

この瞬間だけのことを考えたら、今は一人で耐え抜きたい、と思うかもしれません。ただ、長期的に見ると、無理を重ねるということは、身体を壊すとか、人間関係にダメージがあるとか、精神的にきつくなってくるなどのマイナス面が出て来やすいものです。一人で抱え込むやり方を少し手放して、周りとコミュニケーションをとって、自分の痛みを知ってもらうようにしてみてください。そこで耳の痛くなるような意見も出てくることがあるかもしれませんが、相手を信頼して、その中に少しでも自分が取り入れられるなと思える要素があるのなら、取り入れようとしてみてください。話したくない相手に無理に話す必要はないですが、あなたのことを大切に扱っていると思える相手には、できるだけ、あなたの痛みを教えてあげてください。それが、あなたのためにも相手のためにもなります。

もしかしたら、あなたは周囲に対して、何も言わなくてもわかってもらいたい、というだけではなく、信頼して見守っていてほしい、と思っているかもしれません。特に身近な人や、愛する人に対しては、そういう想いを持ちやすいものかもしれません。

ただ、相手の立場に立って考えた時に、それは簡単なことだと思えるでしょうか?
どちらかというと、相手からあなたのことをみた時に、何をしているのかわからないし、何を考えているのかわからないし、ただただ心配、という印象を与えるようなものにはなっていないでしょうか?
その状態で、何も言わなくてもわかってもらいたいし、信頼して見守ってもらいたい、と思うのは、子供が親に求める愛情に近しいもののような感じはしないでしょうか?

もちろん、愛する人に対して、そういうことをしてくれる、もしくは、しようとしてくれる人もいます。ただ、それをやってくれて当たり前のことのように考えているのであれば、あなたは自分の中に、ある意味では甘さのようなものを抱えている、と言えるかもしれません。それができるかどうかは、相手の状態や成熟度にもよりますし、あなたがどのくらい相手に自己開示できているかにもよります。

あなたのことを大切に扱ってくれる人に、あなたの痛みを分かち合ってあげてください。頑張って無理をしている時ほど、自分のことでいっぱいいっぱいになっている時ほど、そのことを忘れていないか、振り返ってみてください。

相手にあなたの痛みを分かち合う時に鍵になるのは、あなたが相手を理解して信頼することです。相手には相手の事情があるので、あなたの一部分しか見えていなかったり(どこか勘違いしてあなたのことを理解している部分もある)、相手も相手でいっぱいいっぱいになっていることがあったり、精神的に未成熟な部分を抱えていることもあります。あなたが相手にやってもらいたいと思っているように、あなたが相手を理解して信頼してあげてください。それができるほどに、あなたは相手からの援助を受け取りやすくなりますし、あなた自身が、精神的に成熟していくことになります。

頑張っている時に人から責められてしまう、ということがある時に、振り返ってみてもらいたいことを私なりに書いてみました。精神的に追い詰められている時にありがちなことかもしれませんが、もし、そばにあなたのことを想ってくれている人がいるのなら、一人で抱え込むというのは、あんまり良い選択肢ではないです。ここに書いたことで、何か一つでも役立つことを持って帰ってもらえるのなら幸いです。

 

-心の悩み

執筆者:


  1. 匿名 より:

    大変参考になる、そして温かみにあふれたお話しいただけました。ただし、反対の立場ですが、付け加えていただきたいことが一つあります。普段の生活の中で何気なく言った言葉が、相手を責める結果となり、普通に考えれば、単なる話ですが、責められていると感じる人の多くは、相手が責める意図もないにもかかわらず、責めていると感じてしまうところがあると思います。我が家では妻が、過剰に責められていると感じてしまうので、話をするときにはとても気を使い、最近は疲れました。責めてもいないのに、その冤罪を押し付けられ、逆責めにあいます。このような人は、自愛が強すぎるのではないでしょうか?私としては責めるつもりは全くない話をしていますが。その結果、責められたと言って、私が責められます。例えば、冷蔵庫に氷が無くなっていて、それを指摘するなら、非難されたと思うのです。人知れず私が製氷の水を入れておくのですが、本人にもちょっとは分かってほしいから話すると、責められたと感じます。その結果、何も言えなくなってしまいます。責めてもいないのに、責められたと過剰に感じることを変えない限り、問題は解決しません。以上、ご検討いただき、出来ますれば、アドバイスいただければ、助かります。

  2. shinrinsen より:

    自分の至らないところを指摘されているように感じると、正当化したくなる、という防衛的な行動パターンがあります。
    これは自分の身を守るために一見有効に思えるかもしれませんが、実は自分の心がじわじわと疲労で削られます。

    正当化するという行為は、自衛のために、自分に指摘をする相手を責める、
    ということになるので、反撃をもらう可能性を秘めており、自分が正しいのか、相手が正しいのか、
    という争いにパワーをさくことになる結果、心が疲れていく、という感じになります。
    これは正当化を口にしなくても、心の中で「自分の方が正しい」ということを証明するためにパワーをさくことになるので、
    口にしなくても、心は疲れ、削られていきます。

    この行動パターンをとっている人を見ると、「間違っているところを頑として認めない人」というふうに見えるので、
    「全く反省していない」「懲りていない」という風に見えるので、一見、心が疲れないように見えますが、
    実際には上記の通り、この正当化のプロセスにうんざりしています。
    正当化のプロセスを選んでいるのは自分自身なのですが、その正当化のプロセスを踏むきっかけを与えた相手のことを
    「お前のせいで疲れた」という風に解釈する、という感じになります。

    ここまでよんで「これは妻のことを言っている?」のか「もしや私のことを言っている?」のか、
    どっちの話をしているのかわからない、、、とおもったかもしれませんが、
    これは、誰の話というより、人に共通する話をしています。
    だから、奥さんに当てはまる部分もあれば、
    気を悪くしないでいただきたいのですが、
    あるいは、コメントいただいた方(匿名さん)にあてはまる部分もあるかもしれません。

    人から指摘をされたときに、自分を正当化する、ということを選択すると、上記にはまります。
    じゃ、相手のいうことを認めたらいいのか、というと、まあ、それでもいいんですが、
    それ以外に「受け流す」という第3の選択肢があります。
    どっちが正しいとか、あんまり気にしない、という選択肢です。

    といっても、それをいきなり奥さんにやらせるのは難しいので、
    まずは、匿名さんがやってみる、というのがオススメです。

    例えば、冷蔵庫に氷の水を入れてないことを奥さんに伝える、として、
    奥さんがいつものように逆ギレしてきたとします。
    それを、匿名さんが受け流す、ということです。
    (あー、いつものやつねー、というゆるい感じで受け止める、というのも大切なポイントかもしれません。)
    どんな感じで逆ギレされるのかはわかりませんが、例えば、
    「いちいちそんな細かいことなんでいうの?神経質なんじゃないの?言われた人の気持ちとか考えたことあるの!」
    「私がそんな風に言われたら責められているって感じるって知ってるくせに、なんでそんなこというの!」
    「指摘とかしないで気づいたんならやってくれたらいいだけじゃないの?なんでいちいち言うの!」
    という感じの内容を15分間くらい延々とわりと大きめの声で言ってこられた、とします。
    (そのあと、一日中不機嫌、というおまけつきで。)

    受け流す、ので、はい、そうだね、なるほど、確かに、とか肯定する感じのことをリアクションするわけです。
    じゃあ、次回から冷蔵庫に氷の水が入っていなかったらどうするのかというと、
    そっと黙って水を入れておいてあげたり、たまにふざけた感じで
    「あー入ってない!しょーがないなー俺がいれるか」とか相手に聞こえるようにわざとらしく言うわけです。
    そうすると、たまに奥さんが反応して逆ギレしてきたりするわけです。
    そのときのあなたの対応は、また同じように、受け流す。
    はい、そうだね、なるほど、確かに、、、、。
    このとき、相手の言うことをいちいち全部覚えなくていいです。
    悪口っぽい言い回しは全部頭の中でカットして、大事そうな部分だけ覚える、という感じでいいです。
    そうするとたぶん、頭の中に残るのは10%以下になると思いますが、
    そんな感じで基本「ネガティブっぽかったり、悪口っぽいのは聞き流す」で良いです。

    ここで重要なのは、匿名さんが「奥さんから逆ギレされても、たいしてダメージを受けない」ということです。
    奥さんから見ると、私が何を言っても、なんかあんまりこたえてない、、、、、
    気を使ってくるのかと思いきや、ときに無神経なのか冗談なのかよくわかんないことを言ってくる、、、、
    もっと真剣に受け止めなさいよ!
    私の話聞いてるの!
    とか思ったりします。

    奥さんからすると、また違った意味で、ハラがたつわけです。
    もしかしたら、そんな風にされたら相手がどう感じるのか、わからせてやろう、とするかもしれません。
    あなたの真似をして逆襲しようとするわけです。
    そうするとどうなるかというと、匿名さんが指摘してきたように感じた時に、
    奥さんが、あなたの言ってきたことを受け流そうとします。
    そうするとどうなるかというと、「相手から指摘されたときに、たいしてダメージをうけない」
    という部分をあなたから奥さんが学習しようとすることになります。

    結果、奥さんは徐々に責められていると感じない人になります。

    とはいえ、あんまりやりすぎると、お互いに話聞かない人になっちゃうので、バランスは大事かもしれませんが、
    私が匿名さんの話を読ませてもらった限りは、「もうちょっとお互いの話をある程度受け流せるようになった方が良いかも?」
    と思った次第です。

    奥さんから逆ギレされたときに、それは冤罪だ、と言いたくなるということは、
    匿名さんもその奥さんのもっている正当化の行動パターンを、やり返したくなったということのように思います。
    そうなるとどっちが正しいのか、という話になりますので、それよりも、
    正当化の行動パターンには、受け流しの行動パターンを選択するのがよいかと思います。

    少なくとも、匿名さんが奥さんに対して、受け流しができるようになると、
    匿名さん自身が今よりも楽になります。奥さんがそれを真似れるようになるまでには、
    もしかしたら何年かかかるかもしれませんが、まずは、匿名さんが身につけて、楽になることが重要かと。
    匿名さんがそれが普通にできるようになったときに、
    奥さんが匿名さんのあとをついてきて、学習する、というステップに入りやすくなります。
    奥さんも学習するようになったら、今よりも、グッと夫婦間のコミュニケーションが楽になると思います。

    お役に立てるところがあるのなら、幸いです。

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