失敗して強い罪悪感を感じたとき

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罪悪感があると、仕事上の失敗をするなどの罪悪感を感じるような出来事を招き寄せてしまい、また罪悪感を感じるという繰り返しにはまることがあります。その場合、その罪悪感を癒やしてあげる、ということが対処法の一つ。基本的には罪悪感の役割は失敗から学ぶということなので、学びを終えたらその罪悪感はそっと手放してあげて、気持ちを切り替えていくことが求められてきます。

【目次】
失敗をしてしまったときに感じる感情
心のなかにある罪悪感
失敗から学べること
罪悪感を感じるような出来事を招き寄せてしまう心理

 

 

失敗をしてしまったときに感じる感情

失敗をしてしまったとき、自分に何か至らないところがあったとか、迷惑をかけてしまったなど、そこで強い罪悪感を感じる、ということは往々にしてあるものかもしれません。

叱られることで落ち込んでしまうこともあると思います。叱られたときは、同じ失敗をしたり、引きずられて細かいミスをしてしまわないよう、自分自身に「一旦落ち着こう」と心の中でつぶやいてみるのも良いかもしれません。

ただ、仕事で大きな失敗をすると、仕事上では解決したとしても、暗い気持ちを引きずることもあるかもしれません。誰にでもミスはあるもの。やらかさない人なんていません。失敗は成長の素として、少しでも元気をだしていける方が良いかもしれません。

ただ、強く罪悪感を感じるような出来事があったのならば、職場での失敗はあくまで職場での出来事として、プライベートとの間に境界線を引いて、気持ちを切り替えることができたほうがベターです。

特に、職場で言われたことで、自分のダメさを感じさせられているときほどその職場内での独特の価値観やプレッシャーのようなものに対して、大切な自分のメンタルが不用意に引きずり込まれすぎないようにしたほうが良いです。職場はあくまで仕事をする場所。そこにあまり過剰な重み付けをしすぎると、ときに泥沼にはまります。泥沼にはまりそうなときほど、あえて「職場の自分」と「プライベートの自分」を同一視しすぎず、心の中で境界線を引いて分けてしまったほうが、心理的な健全性は保ちやすいかもしれません。人のメンタルをあまり優先しない雰囲気の職場環境であるほど、こういった切り分け、のようなものが心の中にあった方が、心の健康を考えた場合、ベターかもしれません。

 

 

心のなかにある罪悪感

失敗して強い罪悪感を感じたとき、それを引きずってしまって、なかなか気持ちを切り替えられない、ということはあるでしょうか?

心のなかに罪悪感があると、自分自身を責めたくなる気持ちがでてくることから、自己いじめをやりすぎてしまう、ということがあります。ここでは、罪悪感の中に浸ってしまって、自己いじめを延々と続けてしまう、という罠にはまってしまうというパターンがあります。私自身も過去には、罪悪感を感じたときに一人反省会を延々とやりつづける、という癖のようなものがありました。私の認識としては、ダメな自分を変えていくためには、それはむしろ良いことだと思いこんでやっていましたが、この思い込み自体が罪悪感の心理の罠でした。

罪悪感を感じているときに鍵となるのは、許し、です。罪悪感という感情は、ある意味では、何か間違っていることがあるよ、ということを私達に教えてくれる心のセンサーのようなもの。何が間違っているのかを学んだら、役割を終えた罪悪感はそっと手放してあげる、ということをできた方が良いです。

 

 

失敗から学べること

今回の失敗から学べるところがあるとしたら、どんなものがあるでしょうか?
自分自身へのダメ出しは一旦脇に避けておいて、工夫できるところや、改善できるところがあるとしたら、どんなものがあるでしょうか?
もし、自分が感じる罪悪感という感情自体に目的や役割があるとしたら、それは自分が求められている学びに気付く、という部分です。成長が求められている部分や、学べるところを探そうとしてみてください。自分へのダメ出しや自己いじめにエネルギーを使うのではなく、前に進む方向にエネルギーを使おうとしてみてください。

自分なりの学びとして、何かしら気付くことがあったのなら、役割を終えた罪悪感はそっと手放してあげること。時間が経つにつれてメンタルが復活する、というのもあると思いますが、できれば、気持ちを切り替えて、別のことに目を向けようとしてみてください。散歩、運動、飲んで騒ぐ、好きなことするなどなど、自分にあったやり方であれば、何でも良いです。

ただ、罪悪感をどうしても引きずりやすい、ということであれば、ちょっと自分の心の中を深く見つめてみるのもおすすめです。

 

 

罪悪感を感じるような出来事を招き寄せてしまう心理

心のなかに罪悪感があると、罪悪感を感じるような出来事を招き寄せやすくなる、という法則のようなものがあります。罪悪感があるために、罪悪感を感じるような出来事を招き寄せてしまい、その出来事を通してまた罪悪感を感じる、ということを繰り返してしまう、ということから、何かいつも罪悪感を感じていたり、人と比べて罪悪感を感じやすい、というパターンにはまることがあります。

この罪悪感を感じているときの心理をじっくりみていくと、罪悪感は今感じているものであるのと同時に、過去に感じたことのある罪悪感ともつながっているような部分があって、過去の罪悪感をもう一度再体験しているような一面もあることに気付くことができます。

過去に感じた罪悪感の中で、まだ十分には癒やされていないような部分があったとき、その心の痛みが癒やされるために、もう一度出てくる、かのような心理。この出方には色々なパターンがあります。

他の人だとそこまで感じないところで、強い罪悪感を感じたり、他の人だと起きないような出来事がその人だと遭遇してしまったり、など。こういった出来事が起こるときのきっかけとしてよくあるのは、その人の罪悪感が強いがゆえに染み付いている周囲の人達への態度であったり、雰囲気であったり、振る舞いであったりするものが、そういったありがたくない出来事を招き寄せてしまう、というものです。

もし、そういう罪悪感を感じるような出来事によくあう、というパターンのようなものがあるのなら、その罪悪感を癒やしてあげる、ということがその対処法の一つ。

あるいは、自分自身の心の中にそういう一面があるということを自覚するだけでも、不要なトラブルをある程度避けたり、心理的に受けるダメージを軽減してあげるための工夫ができるかもしれません。

 

罪悪感の癒やしに意欲を持たれた方は、「過去に経験した古い感情をケアするためのエクササイズ」(この心鈴泉ブログ内の記事です)にやってみていただくのもよいかもしれません。このエクササイズは、古い罪悪感ができたときの、傷ついたハートを持つ幼い頃の自分、を心の中で思い浮かべて、その自分をケアしていくことで、心理セルフケアをしていくものです。

 

※心鈴泉のカウンセリングをうけていただくというのも一つの対処法です。
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