
裏切られたことでできた心の痛みを見ていくと、そこに色んな感情があるので、まずは自分の内側にどんな感情があるのかを理解すること。セルフケアするやり方も書いていますので参考にしてもらえればと思います。裏切りの背景には自分自身が普段思考していることがあり、そこに気づくためのヒントとなるポイントもいくつか紹介していますので、チェックしていってもらえればと思います。
【目次】
・裏切られた心の傷ーその時の状況
・心の傷と感情
・裏切られた時の自分の思考
・パートナーに浮気されたとき
・まとめと補足
以下に動画もアップしております。文字を読むよりも動画で、という方はこちらをどうぞ。
裏切られた心の傷ーその時の状況

裏切りといっても、いろんな状況があると思います。恋愛関係にあるパートナーからいきなり別れを切り出されて、自分の想いが裏切られた、という人もいるかもしれません。
浮気をされて、パートナーを信じられなくなった、という方もおられるかもしれません。この場合、裏切られた心の傷の深さ、その時に受けた衝撃、その後のパートナーとのやり取りで再び傷口を抉られるかのような体験など、そこから生まれた心の痛みはそうそう簡単に癒されるものではないように感じられる方も多いかもしれません。浮気されたというケースに関しては「パートナーに浮気されたとき」に掘り下げて書いていますので、このケースに当てはまる場合、そちらを見ていただければと思います。
ただ、裏切られるという体験は、恋愛関係に限らず、それ以外の人間関係でもあると思います。友達に約束事を踏みにじられるような裏切りをされて、窮地に立たされた、という人もいるかもしれません。友達や知り合いに何か期待をしていたら、その人がこちらの期待を裏切り、その結果がっかりするような目にあった、という人もいるかもしれません。相手のことを当てにしていた部分が大きいほどに、裏切られたときのダメージは大きくなりやすいかもしれません。
恋愛関係にあるパートナーから裏切られた場合には、裏切られたということを認めたくなくて、相手を責めずに今の関係性を維持しようとして、それで余計に傷ついてしまう、というパターンもあるかもしれません。
裏切り行為をした相手の不幸を望む気持ちがでてきたとしても、不思議ではないです。自分がどん底の気分を味わったならば、相手には少なくともそれ以上か、もしくは倍以上にひどい目にあってもらわないと気が済まない、という方もおられるかもしれませんね。
人を責める気持ちが出てきているときは、その気持ちを手放した方が自分自身も楽になれる、という法則のようなものはあるのですが、自分が信じていた人に裏切られた時ほどそのダメージは大きくなると思いますし、また別の人から裏切りをされることが嫌で、もう人を信じることができなくなってしまう、ということもあるかもしれません。
裏切りを体験したことで、多くのものを失ってしまったように感じられる場合には、途方に暮れて先のことが考えられなくなって、後悔ばかりしてしまうようなこともあると思います。例えば、長い間付き合っている彼氏から別れを切り出されたような場合には、彼氏に使った時間を返してほしいと思うこともあるかもしれません。結婚まで考えていた彼氏に浮気をされて最終的に別れることになった場合には、これからどうしたらいいか、途方にくれることもあるかもしれません。
裏切るくらいなら、裏切られた方がいい、という考え方はあるかもしれません。裏切る相手に問題があるだけで、あなたに問題があるわけでもないのであれば、ここでもし、裏切られたときの心の痛みを過剰に引きずることなく、その裏切りの体験を学びに変えていけるなら、それは素晴らしいこと。

人によっては、裏切られた自分が悪い、と思う方もおられるかもしれません。自分に怒りを感じることもあるかもしれませんが、自分をいくら責めていても気がすむことはないかもしれません。何かしらこの裏切りの体験からも学べることがあったのであれば、それは受け取った方が良いです。ただ、裏切られたことから感じる怒りや様々な感情があると思いますので、その心の痛みのケアしていくということをできればやっておいたほうがいいです。
裏切られたときに感じた心の痛み。まずは、裏切りを体験したことで感じた様々なネガティブな感情を自分の中で整理していくというところから、はじめてみてみるのがおすすめです。
心の傷と感情

自分が感じている感情に注目するのであれば、まずは裏切りに対しての怒りがあるかもしれません。怒りというのは感情の蓋のようなもの。その怒りの下に隠れている感情を見ていくと、悲しみ、罪悪感、無力感など、怒りの下に自分が感じている心の痛みがあります。そういった自分の心の中にある弱い部分を守るためにでてきているのが、怒り、です。
自分の心の中にある弱さを認めること。強がって自分の心の中にある弱さや心の傷を否定して、裏切りに対して怒りの感情を爆発させる、というのは、怒りで自分の心の痛みを誤魔化すようなものかもしれませんが、それを繰り返していても、ただ腹が立つだけで全然自分の気持ちがおさまることはないかもしれません。
裏切りを感じたときに生まれた心の中にある痛みを癒していくこと。そのためには、この痛みをケアしていくことが求められて来ます。裏切りへの怒りの下にある、自分が感じている心の痛みにはどんなものがあるのか?
そこをみていくと、いろんな感情があることに気づくことができると思います。まずは自分の中にある弱さや痛みを認めてあげて、そこにどんな感情があるのかを理解すること。
一つの感情を感じていくと、しばらくしたら、別の感情が湧き上がってくる感じになります。感情を感じる→別の感情が出てくる→また別の感情が出てくる、ということをしていくと、幼い頃やずっと昔に感じた古い感情をもう一度感じている、ということに気づくこともできると思います。幼い頃にできた心の中にある古い傷は、様々な感情のルーツとなっているものですが、ここをケアしていくことで、そこに関連する感情も同時にケアしていくことができます。裏切りを感じたときに生まれた苦しみも、その心の痛みのルーツをたどると、その幼い頃にできた古い傷を思い起こさせるものなのであればその部分をケアしていく、というのが心の痛みのケアをするときの鍵になってきます。
幼い頃の心の中にできた罪悪感や、自分自身が無価値であるような感覚を感じていた部分をセルフケアする方法の一つとして、「過去に経験した古い感情をケアするためのエクササイズ」(この心鈴泉ブログ内の記事のリンクです)がありますので、参考にしてもらえれば、と思います。
セルフケアをすることで裏切られた痛みや、裏切りに対して報復したいという想いも手放すことができた方が、自分自身が楽になれます。
裏切られた時の自分の思考

もう一つチェックしておいた方が良いポイントがあります。それは自分自身が普段思考していること、です。例えば、彼氏を一途に愛している人に限って、裏切られたり浮気されたりする、といったケースがありますが、こういった良くないパターンが繰り返されているような場合には、特にチェックしておいた方がよいことかもしれません。
自分自身が思考していることは、人生においてどんな体験が自分にまねき寄せられるか、ということと深く関わっており、信じていた人から裏切られた、という手痛い体験をしたのならば、今その思考を見直すタイミングが来たと言えるかもしれません。
思考の中には、意識して思考しているものと、無意識のうちに思考しているものがあります。このうち、無意識のうちにしているもの、というのは、自分の中では当たり前になりすぎていて、普段思考しているというつもりもないようなものですが、この当たり前になっている部分は、普段の立ち居振る舞いや、周囲の人に発している雰囲気にといったものに大きな影響を与えています。見直すことが求められてくるのは、こういう無意識のうちに考えているような、自分の中で当たり前になっているような部分です。
思考を見直すときにヒントとなるようなポイントとしては、以下のようなものがあります。
・裏切り行為をしてきた人との縁
自分の中のどんな部分が、裏切り行為をするような人を引き寄せたと思えるでしょうか?
裏切り行為をしてきた人との縁は、どのような形で始まったものだったでしょうか?
・相手に期待していること
相手に対して、やってくれて当たり前だと思っているものがあったとしたら、何でしょうか?
何か約束をしたわけでもないけれど、なんとなく相手がこうするものだと期待しているけれども、相手側が同じ認識を持っていない場合、期待通りに相手が動くとは限らないです。ただ、そこで何か期待とは違うことをされたときに、あなたにとっては相手から裏切られたと感じることがあります。期待が裏切られた、というのでよくあるパターンがあるとしたら、それはどんな期待が裏切られたでしょうか?
もしかしたらその期待やあなたにとっての当たり前は、他の人からすると認識がずれやすいものかもしれません。
恋愛でよくありがちなのが、なるべくあなたに良い印象を抱いてもらうためにした相手の行動によって、あなたが相手に過剰な期待をしてしまう、というパターンです。(過剰な期待をさせて人の関心を得るのが上手な人もいらっしゃいます。ある意味、嘘が上手というか、、、。)もし、期待していた相手からの裏切りを体験したことがあるのなら、自分がどんな期待をしがちなのか、というので、自分自身の思考を見つめ直してみても良いかもしれません。
・自分の価値を低く扱う
本当はやりたくないのに、相手に合わせて犠牲的にふるまっていた部分はなかったでしょうか?
もしそうだとしたら、そうしていたのはなぜでしょうか?
自分自身の価値を低く扱っていると、相手からも低く扱われたり、ぞんざいな扱いを引き出してしまうことがあります。そこから、相手から何か裏切られたと感じるような体験が引き寄せられたのかもしれません。
・先にした裏切り
自分が裏切られたと感じるよりも前に、相手側が先に自分に期待を裏切られたと感じていた、という可能性はないでしょうか?
もしそうだとしたら、なぜそんな期待を相手はしたと思えるでしょうか?

思考は自分が感じている感情と密接につながっています。ここでもう一度、感情の話に戻るのですが、自分が相手に対して感じている感情は、今回初めて感じるような感情でしょうか?
それとも、昔似たような感情を感じたことで、何か思い起こされるようなことはないでしょうか?
自分の心の内側で未解決になっている部分は、そこをクリアにするために、あえて再体験されるかのような出来事が引き寄せられる、ということがあります。今回の裏切りの体験は、その自分の中で未解決な部分と向き合うために、試練のように出てきた出来事、ということも往々にしてあります。感情面でもう一歩掘り下げてみることで、裏切りを引き寄せた部分が自分の内側にあるとしたら、それは何か、ということに気付くためのきっかけになることがあります。
パートナーに浮気されたとき

パートナーに浮気されたケース。そこで感じる心の痛みには耐え難いものがあるかもしれません。傷ついている自分の心のケアしてあげるということ。それが今感じている心の痛みを和らげていくために求められてくることかもしれません。
このとき、以下の4つが大切になってきます。
①自分の感情を自分自身が理解して受け入れるということ
②自分を責めるのではなく自分が自分の味方になってあげること
③浮気されたことの背景にある自分の潜在意識の動き
④自分がどうしたいのか
①自分の感情を自分自身が理解して受け入れるということ

今、自分がどんな感情を感じていると思えるでしょうか?
パートナーに対しての怒り、恨み、心を引き裂かれるような感覚、あるいは、悲しみ、淋しさ、孤独感など、いろんな感情を感じるかもしれません。
自分を否定されたかのような気持ちになったり、まるで自分の存在が無価値であるかのように感じるという方もおられるかもしれません。
人によっては、罪悪感のようなものを感じて、自分自身を責めたくなるような、そんな感情を持つ方もおられるかもしれません。
そういったものも何もかも通り越して、虚しさであったり、絶望感であったり、あるいは、自暴自棄な感じや、何もかも投げ出したくなったり、無になりたくなったりする方もおられるかもしれません。
それらの感情を否定しないであげてください。
現実を生きるためには、一旦、気持ちを切り替えて、やらなければならないことをこなす、ということに集中しなければならない時もあるとは思います。ただ、それらの感情は、あなたの心の中の大切な一部であり、癒されることを待っている部分でもあります。誰かに受け止めてもらいたい気持ちもあるかもしれません。
ただ、まずはあなた自身が、自分の心の中にそんな痛みや感情があるということを理解して、それを受け入れようとしてみてください。
②自分を責めるのではなく自分が自分の味方になってあげること

私たちの心の中には罪悪感と呼ばれるものがあり、自分で自分のことを責めるような心理を誰しもが持っています。
浮気されたとき、いろんな出来事が起きて、パートナーとぶつかるようなこともあるかもしれません。
ひどい言葉や、理不尽な言葉を投げかけられることも、時としてあるかもしれません。そんな中で、自分自身のことを責めたくなるようなこともあるかもしれません。
ただ、どんな時も、あなただけは、あなた自身の味方でいてあげてください。
裏切られた心の傷。
乗り越えられるかどうかもわからない深い闇の中にいるような気持ちになることもあるかもしれません。そんなときに、自分で自分を攻撃するのはとても辛い体験です。
あなただけは、あなた自身の味方でいてあげてください。
③浮気されたことの背景にある自分の潜在意識の働き

本人にしてみるとこれは割と盲点になりがちなことなのですが、浮気されたとき、その背景に自分自身の心の中にある潜在意識の働きがあります。
あなたが意識的に思っているのとは、ちょっと異なる動きを潜在意識はします。まず、潜在意識はあなたの表情や仕草などに出ます。あなたの気持ちやモチベーションや「やりたくないこと」にも影響します。そして、それらの組み合わせにより、潜在意識はあなたの体験する出来事に深く影響していきます。
あなたが普段感じる感情は、この潜在意識から出てきていて、どんなときにどんなことをあなたが感じるのか、というのは恋愛関係では特に重要なものです。あなたが感じる感情は、あなたが意識的にする言動にも影響しますが、それと同時にあなたが身にまとう雰囲気にも影響し、それはパートナーから見て、あなたがどんな風に映るのかに深く影響していきます。
パートナーが浮気した理由には様々なものがあるかもしれません。その理由は人によって異なり、いろんな背景があるものかもしれませんが、そこにあなた自身の持つ潜在意識の働きは、かなり強く影響します。あえて誤解を怖れずに言うと、あなたの潜在意識の振る舞いには、パートナーの浮気心を刺激していた部分があったのかもしれません。
もし仮に、浮気されたことの背景に自分の潜在意識の働きがあるのだとしたら、潜在意識のレベルで、変化することが求められています。変化するために必要なのは、精神的な部分で自分自身が成長すること。その成長のために大切なのは、学び、です。もし、今回のことで何か学びがあったとしたら、それはどんなものだと思えるでしょうか?
潜在意識はあなたがどんな人を好きになり、パートナーとどんな関係性を作っていくのかに深く影響しています。
あなたのパートナーはどんな人で、なぜこの人に心惹かれたと思えるでしょうか?
あなたはパートナーに、どんなものを与えてきたでしょうか?
あなたはパートナーから、どんなものを受け取ってきたでしょうか?
そして変化が求められているのは、自分の心の中のどんな部分だと思えるでしょうか?
④自分がどうしたいのか

自分自身にこんな風に問いかけてみること。
「私、どうしたいだろう?」
これがあなたにとって軸とするところになっていきます。
例えば、一旦、色々とリセットしたいと思えるかもしれません。
今回の出来事を通して人の嫌な面も色々とみて、絶望感を感じたり、虚無感を感じたり、誰かとパートナーシップを持つことで色々と振り回されるのにも疲れるので、しばらく静かに過ごしたい気持ちになることもあるかもしれません。
ただ、静かに過ごしたいと思っても、今回の騒動で感じた感情面の整理できていない部分で、苦い思いがぶり返すようなこともあるかもしれません。その場合、自分の心の中にある痛みをケアしてあげること。
パートナーに対しての執着だったり、罪悪感だったり、あるいは、自分には魅力がないかもしれないなど、心が感じる痛みにも様々なものがあるかと思いますが、その感情面のケアを、少しずつでも進めていくということが大切になってきます。
いくつか、関連のありそうな記事をピックアップしましたので、ご参考になればと思います。
例えば、もう一度パートナーを信じたい、という方向に気持ちが動く方もおられるかもしれません。
ただ、あんまり聞きたくない内容かもしれませんが、浮気が再発する怖れ、をちらりと感じるところも、あるものかもしれません。
この場合、潜在意識のレベルで変わることが求められている、という部分が大切です。
浮気された心理の背景に、自分の潜在意識の働きがあるのなら、今、自分に求めらている学びが何か、というところをみておくこと。
また、この記事を読んでおられる方の中には、今まさに再構築中、という方もおられるかもしれませんが、浮気が再発する怖れから、パートナーに対して疑心暗鬼になる方もおられるかもしれません。
そういったときのことを掘り下げた記事がありますので、ご参考になればと思います。
あるいは、しばらく様子を見たい、という方もおられるかもしれません。
経済的な理由だったり、お子さんのことがあったりなど、恋愛感情とはまた別のところで、簡単には決断できないような状況をお持ちの方もおられるかもしれません。
その場合、辛い出来事を体験したわけですが、別れるか別れないかは一旦置いといて、今後の自分の幸せを考えたときに、今回のことを何かしらの糧にして、成長することを通して一歩でも前に進んでいく、という選択肢はあるかもしれませんし、まずは裏切られた心の傷を癒すために、心の痛みのケアを優先するという選択肢もあるかもしれません。
あなたにとって、一番大切にしたいものは何でしょうか?
あなたは、どうしたいでしょうか?
その答えがここを抜けていくときの鍵になっていきます。
まとめと補足

信じていた人からの裏切りというのは、非常に辛い体験ですし、現実に大きなダメージを受けるものかもしれません。ただ、そういった辛い裏切りの体験の中には、自分自身の器をぐっと大きくするヒントが眠っています。その辛い時期をただやり過ごすのではなく、その裏切りの体験から何かしら学びを得たいというときに、ここに書いたことを少しでも役立てていただけるなら、幸いです。
裏切りを体験して結果としてパートナーと別れることになったけれども、好きだった人のことがなかなか忘れられない、ということもあるかと思います。そのケースに掘り下げた記事を以下に書いていますので、参考にしてもらえればと思います。
裏切ってきた相手とのことが思い出されたときに、相手から雑に扱われたときの記憶が感情とともに出てきて、悲しい気持ちになるというパターンはあるものかもしれません。そこで、
「雑に扱われているような感じがした時ってどうするのがいいのだろう?」
ということに疑問を抱く方もおられるかもしれません。雑に扱われていると感じたときの心理として見ておいた方がいいのは、自分には何の価値もない、と思っているようなところが自分自身にないか、という部分かもしれませんが、そういったときのことを掘り下げて書いた記事がありますので、よろしければ参考にしてもらえればと思います。