体を許すと捨てられてしまうというパターン

投稿日:2021年3月23日      更新日:

付き合ってしばらくして体を許した途端に別れることになる、といった恋愛のパターン。精神的にすごくきついものがあると思います。言い寄られるまではよかったのに、体を許したら、即、連絡が全く来なくなると、私には男を見る目がなかったんじゃないか、という気がしてくることもあるかもしれません。何回もそういったことが続いて、そういった恋愛がいつものパターン、のようになってくると、なんで自分はそんな目にあうんだろうか、というのが不思議に思えてくることもあるかもしれません。

見た目がそれほど美人とは思えない女性であっても、相思相愛の関係で男性から大切にされているような人を見たことはあるとは思うのですが、自分と何が違うのか不思議に思ったことはあるでしょうか?

どんな人を好きになって、その人とどんな風に関係性を育てていくのか、というのが結果として、その人とどんな感じのお付き合いになっていくのかを決定していきます。見た目、というのは出会いでは大事かもしれませんが、付き合った後で重要なのはそれよりも、その人の持っている恋愛のパターン、なのかもしれません。

相思相愛というのが自分に訪れることがあるのだろうか、というのに自信を失ったことはあるでしょうか?
自分がそんなものを手に入れることなんて本当にできるのだろうか、ということに疑いの気持ちを持ったことはあるでしょうか?

体を許すと捨てられてしまう、というパターンをお持ちの方であれば、相思相愛、というのが、自分の立ち位置からはとても遠い場所にあるように感じたことも、もしかしたらあるかもしれません。良くない恋愛を繰り返した結果、自分が愛する人に愛されるということに強い願望を持つようになった方も、おられるかもしれません。

 

1. 自分の価値を低く扱ったときに自分の身に起こること

異性としての自分の魅力に自信なかったり、自分の価値を低いように感じているマインド。これがあると、自分が無価値であることを証明するような出来事をおびき寄せてしまうことがあります。例えば、好きな人に少し下に見られることをどこか当たり前だと感じてしまっていたり、自分を少し下にみてくるような相手ばかりを恋愛対象に選んでしまう(そうじゃない相手には恋愛感情が全くわかない)、といった傾向があると、恋愛関係の中では相手が上で自分が下となり、捨てられたくないのは自分で、別れるか別れないかを決める決定権があるのは相手、という感じになりやすくなります。その関係性の中で、自分の価値の低さをおぎなうかのように、相手に好きでいてもらうために(あるいは嫌われないために)自分の体を差し出す、ということをすると、体を差し出した後、即、相手が去っていく、というパターンにはまりやすいかもしれません。

もし、異性としての自分の価値を低いように扱っているのなら、その自己否定の部分を少しずつ手放していくこと。好きな人に下に扱われることを当たり前、と思っている感覚を手放していくこと。

理想的なパートナーシップは、どちらが上でどちらが下ではなく、同じ目線の高さ、である状態です。付き合い始めは好きになった方が相手に依存する形になり下の立場、惚れられた側が自立側で上の立場、という感じかもしれません。これが付き合っていくうちに依存と自立の関係性が逆転したりしながら、徐々に同じ目線の高さになっていくように、関係性が進行していくのが良いのですが、これがどちらかに傾きすぎると、関係性に無理が出てきます。

依存側が「捨てないで〜」という感じになり、自立側が「相手するのめんどくさいな」という感じになって、最終的に自立側が別れを選んで関係性が終わりを迎える、ということもあります。女性が依存側で男性が自立側の場合、この関係性に無理が出てきたときに、女性が男性の気をひく手段として、体を差し出す、というのもあるかもしれませんし、男性からの愛し方も「愛してあげるからセックスをちょうだい」みたいな感じになることもあるかもしれません。

自分の価値を低く扱っていると、そんな自分を好きになる相手の価値を下げてしまい、自分を好きになる相手に全く魅力を感じない、というパターンがある場合は、相手が自分の方を振り向いた途端に興味がなくなる、ということもあるかもしれません。ちなみに、この恋愛のパターンには名前があり「蛙化現象」なんて呼ばれたりしています。自分が自分に対してやっているのと同じように、自分のことを下に扱う人しか好きにならず、絶対に自分にベタ惚れしない相手しかパートナーに選ばないわけですから、相思相愛で同じ目線の高さで愛し合える人はいない、という悲しい恋愛のパターンに陥りがちになります。

 

2. 自分自身と向き合う

どんな自己否定があるでしょうか?
本当の私を知ったら、みんな私のことを嫌いになる、なんて思っているような部分がもしあるとしたら、それはどんな部分でしょうか?
自分のどんな部分が嫌いでしょうか?

外見に関するもので嫌いな部分はあるでしょうか?
心の内面に関するもので嫌いな部分はあるでしょうか?

一つ誤解があるとしたら、あなたがあなたを嫌っているほどに、周りの人はあなたのことを嫌わない、ということです。一つヒントがあるとしたら、自分の嫌っている部分を、あなたが誰か信頼する人に見せたとき、その人はその部分を嫌わなかったり、大切に扱ってくれたりするような体験を受け取る、ということ。
「あれ?私のこと嫌わないんだ?」
「僕のこと嫌いにならないんだ?」
この感覚を受け取ることが大切です。

自分で自分を否定しているような部分を手放すこと。これには根気のようなものが求められるかもしれません。長年自分を否定してきた感覚が心の中に根を張っていて、ちょっとやってみた程度では、ちょっと誰かから嫌われなかったという程度では、自己否定の感覚が消えないこともあるかもしれません。ただ、それは無理ということではなく、道のりが長い、というだけです。一歩一歩進んでいけば、手放していくことができるものです。道のりが長い、ということと、無理、というのはイコールではないです。

自分の価値ってどんなものがあるでしょうか?
本当の自分。そこと向き合ったときに、
「私に価値があるとしたら、どんな部分なんだろう?」
という部分を見つめてみて、自分に価値があるという感覚を受け取っていくこと。これは、言葉にできなくても良いですし、言葉にできても良いです。人から見られて価値があると思われるような部分である必要も、全くないです。ただ、自分が自分に価値を見いだせる、ということ。自分が自分のことを好きだと感じられる、ということ。これを受け取ろうとしてみてください。

自分を下に見てくる相手を好きになって、その人から愛されるということを通して、この嫌っている自分について「最低の自分でも愛される」ということを証明しようとしたのかもしれません。ただ、そのやり方にはちょっと無理があったのかもしれません。

自己否定を手放して、自分のことを好きだと感じられる感覚を受け取って、そんな自分を好きになってくれる相手と相思相愛になるということ。そのためには、お互いがお互いのことを認め合って好きになる、といった関係性を育てていく、というプロセスがあったほうがいいです。男女の関係の前にまず、人と人との関係があると思います。お互いをよく知っていくということ。表面的な話だけではなく、お互いの内面を話し合って関係性を築いていくということ。その先に、男女の関係があるかどうかが、関係性が育っていくプロセスの中で決められていく、というのが良いと思います。ただ、そこでも自分のことを低く扱っていると、相手からもよくない一面を引き出すことになって、結局利用されるだけになったりしますので、その関係性の中で、自分で自分のことを低く扱わないこと。

お互いに内面をさらけ出す、という部分があった方がよいかもしれません。人間なのだから弱点があったり、つつくと厄介な一面があったりします。それをお互いに大切に扱うことを通して、お互いがお互いのことを認め合う、という部分があった方が良いです。そうすると、どちらかがどちらかを一方的に下に見る、という単純な関係性ではなくなっていきます。基本的にはどっちかの立場が強い、というのがあったとしても、ある一面ではいつも下にいる側の人が、リーダーシップをとっている、といったバランスが生まれてきたりします。そうすると、お互いを認め合う関係性になれるのですが、ここでも、自己否定があると、相手が認めていても自分が受け取らない、という感じになるので、そうすると相手も「じゃあいいよ」となり、そのうち相手からも認められなくなり、この部分が2人の間に溝を作ることになります。「受け取る」ということ。2人の関係性を育てていくためには、これが鍵になっていきます。

 

体を許すと捨てられてしまう、というパターンについて掘り下げて書きました。ここに書いたことで何かしらお役に立てるところがあるのなら、幸いです。

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