過去のパートナーのことなんて、もう思い出すこともほとんどない、という人もいれば、中には、あいつだけは許せない、と思えるような出来事を体験した方もおられるかもしれません。例えば、浮気をされた、信じていたのに裏切られた、暴言を吐かれた、など、酷い仕打ちを受けたと感じた度合いだけ、今でも許せない、という気持ちを強く抱きやすいものかもしれません。
許せないと思う時、表面上に出てくるのは怒りだったりするかもしれませんが、多くの場合、怒りというのは感情の蓋であり、その感情の下には、心の傷のような部分が隠れています。例えば、悲しみだったり、心がバラバラに引き裂かれたような感覚だったり、あるいは、自分のことを無価値に思えるような感覚などの、痛みの部分が怒りの下には眠っています。その痛みが大きい度合いだけ、僕たちは許せないという想いを強くしていきます。
ただ、誰かのことを心の中で責める時、僕たちは知らないうちにその言葉の刃を自分自身の身にも受けています。許せないと思う時に自分自身が感じる感情は決して心地良いものではなく、その怒りを手放せない度合いだけ、ある意味では、僕たちは過去に執着している、と言えるかもしれません。
もし、どうしても過去のパートナーを責める気持ちが出てくるようなら、ただ相手を心の中で責めるだけだと自分自身も疲れてしまいますので、少し視点を変えて、何か感謝できることはないだろうか、ということに想いを巡らせてみてください。
思い出してみてください。今はもう恋愛感情もなく、許せないという想いだけが今出てきているかもしれませんが、思い返してみるとそれだけではないものもあったと思います。中には感謝できることや、出会えたことで自分自身が成長できたことだったり、何かしら自分にとって、その出会いに意味を感じれたことにも、想いを巡らせてみてください。例えば、怒りや憎しみと行ったネガティブな感情だけでは語れない、複雑な想いもあるかもしれません。申し訳なかったな、と思えるようなものもあるかもしれません。あなたも悪かったけど、私にも悪いところはあったな、なんて思えるところもあるかもしれません。
かつて愛した人、一緒の時間を共に過ごした人。感謝できることがあるなら、心の中で過去のパートナーに感謝の言葉を伝える、ということを試してみてください。ただ心の中で過去のパートナーを責めるだけではない何かを感じ取ってもらえると幸いです。
もし可能なら、過去のパートナーを責める気持ちを少し手放してみませんか?
パートナーが自分に対してしたことに対して、許せないという強い想い。あなたの中にある、過去のパートナーの言動はおかしい、といった判断基準は間違っていないかもしれません。ただ、その強い想いが今の自分の人生に役立っているか、というと、デメリットのようなもの、、、、例えば、それを何度も思い返すことによって、自分自身が嫌な気分になる、といったものはないでしょうか?
もしかしたら、あなた自身、本当は、なんどもその過去のパートナーを責めるなんていうことはしたくないのかもしれません。もしくは、その時のことを本当は思い出したくもないのかもしれません。思い出したくないけれども、ちょっとしたきっかけがあって思い出してしまうたびに、モヤモヤとした感情が湧き上がってきているのだとしたら、本当は、あなた自身もこのしがらみのようなものから解放されたいと願っている部分はないでしょうか?
過去のパートナーがしたことは間違いだ、という判断基準は手放さなくても良いと思います。ただ、その代わりに、そのことに自分が今もとらわれている、という執着のような部分を、今よりも少し軽くすることができるなら、やってみたいと思えるでしょうか?
もし、過去のパートナーのためではなく、自分自身のために、過去のパートナーを責める気持ちを手放してみよう、と思えるのなら、ちょっと試してみてください。
1)過去のパートナーに感謝できることを心の中で探してみてください。感謝の言葉を心の中で過去のパートナーに伝えてあげてください。
2)過去のパートナーを責める気持ちを意識してください。まず、それが自分の内側にあると言うことを認めてあげて、その存在を感じてあげてください。
3)「その執着を手放せますか?」Yes/Noで即答する。
4)「手放しますか?」Yes/Noで即答する。
5)「いつ手放しますか?」Yes/Noで即答する。3〜5を何回か繰り返してみる。
即答するだけなのでそれほど時間はかからないです。3〜5を何回か繰り返してみて心がふっと軽くなる感覚があるなら幸いです。
過去のパートナを責める気持ちがある時のことについて、私なりに掘り下げて書いてみました。心の中でずっとせめている人がいる時に、その執着のような部分を手放すことができて、自分自身が楽さのようなものを受け取ることができるなら幸いです。もし、可能なら、過去のパートナーのことを許そうとしてみてください。誰かを許せないという想いを抱いていると、それが自分の中でブロックになって、何かが行き詰まる、ということがあります。直接的には関係ないように思えても、心の中で許せていない部分があると、その領域に関連することで、自分の心の中でブレーキのようなものがかかることがありますので、許すということもできるなら、そのブレーキを解除してあげることができるようになります。ここに書いたことで、何か1つでも役立つことを持って帰ってもらえるなら、幸いです。
※セドナメソッドについて
「手放せますか?→はい/いいえで答える。手放しますか?→はい/いいえで答える。いつ手放しますか?→答える。」の部分はセドナメソッドを使っています。セドナメソッドについては本も出版されておりますので、興味のある方は読んでみて下さい。
セドナメソッドの公式ホームページは以下のものです。
The Sedona Method | Heal Yourself by Letting Go | Official Site