心の傷

投稿日:2018年1月31日      更新日:

幼いころに体験したことで、自分のことを悪い子供だ、と思ってしまって、心の中に罪悪感の種のようなものができることがあります。

私も自分の子供を見ていて思うのですが、こっちにはそのつもりはなくても、子供の方が自分は悪い子供だ、という風に勘違いして罪悪感をいっぱい感じて大泣きしているケースってあります。

今、罪悪感感じるんだろうな〜っていうときは、子供はとっても可愛くない感じの表情をします。まるで、愛される価値なんて自分にはないんだ、っていうメッセージが全身から出ているような感じになります。

私から見ると、愛されていることを認めなよ、君は可愛いよ、と思うので、そういう態度で接していると、次第に落ち着いてきて、可愛い表情が出てきます。そういうとき、勘違いが解消されて、愛されていることを思い出すのだろうなあ、という風に思っています。

幼いころに、両親との関係性の中や、友達とのやり取りの中など、様々な体験をしながら、私たちは大なり小なり心に傷のようなものが作っていく、というものかもしれません。普段はあんまり意識することがなくても、こういった心の傷のようなものというのは、ときに癒されるために浮上してくることがあります。それは現実には、自分自身がそのときの感情を再体験する、という形でやってきます。

これはちょっと気付きにくいのですが、特に大きな苦しみだったり、悲しみだったり、とても辛い感情を感じているときというのは、その感情のルーツをたどっていくと、こういった心の傷、というのがカギになっていることって本当に多いです。

そのため、自分の心の中を深堀していくときに、この心の傷のような部分に触れて、そこをケアしていく、ということが、現実に起きている問題に対応するときに、有効、というケースがあります。

直接的には関係していないように思えることも、自分の心の中で、感情ベースではつながりがあって、その深い部分をケアすることが求めれている状況、というのはカウンセリングの場面でもよく出てきます。

苦しいことや悲しいことや罪悪感を感じるようなことがあって、自分の心の中を深く見つめる機会があるときには、それはもしかしたら、自分の心の中にもともとあった心の傷が癒されるためにでてきたのかもしれない、と思ってみてください。

心の傷を癒していくための方法ですが、まずは、幼かったころの傷ついた自分が、自分の心の中にいる様子をイメージしてみてください。これは、カウンセリングの場面で、私がリードしながらやったりすることもあるものなのですが、その子を心の中でケアしてあげることで、その根深い傷の部分に優しく触れていくことができます。

ここで大切なことは、その幼かった自分を否定したり、自分が感じている感情を封印してしまわない、ということです。感情は受け入れて感じていくことで、自然に燃やして解消していくことができます。

イメージの中で、その幼い頃の自分を、今の大人の自分が抱きしめてあげてみてください。抱きしめられた子供は、どんな表情を見せるでしょうか?

その子がかけてもらいたいと思える優しい言葉をかけてみて下さい。その子供は、言葉をかけてもらったことで、何を感じるでしょうか?

自分自身が本当はやってもらいたかったことを、そのイメージの中で今の大人の自分がやってあげることで、その傷の部分をケアしていくことができます。

傷ついた幼い頃の子供の部分をケアして、受け入れることができた分だけ、今の自分が楽さを受け取ることができるようになります。

幼かったころの自分が、何か誤解して傷ついていたことに気付くことができるなら、ものの見方を変える選択をすることもできます。

お子さんを持っておられる方なら、自分の子供を愛していないわけじゃないけれども、心に余裕がないときには、ついつい子供の視点から見たら、愛情を感じられないような接し方をしてしまう、という経験をお持ちの方も、おられるかもしれません。

愛したいけど、大切にしたいけど、大人達の中にも精神的に未成熟な部分はあって、ときに自分のことでいっぱいいっぱいになって、子供に辛く当たってしまうということもあります。もちろん、子供にはそんな大人の事情はわからないのですが。

自分が幼かったころにできた心の傷にも、そんな大人の事情があったかもしれません。イメージの中で、傷ついた幼い子供が落ち着いてきたら、その痛みを覚えた風景を思い起こしてみて、周囲にいる大人達の中にも、そんな未成熟だった部分はないか、思いを巡らせてみてください。

自分の中に傷ついた部分があるために、自分自身も余裕がなくなって子供につらくあたることがあったとき、自分の両親も同じだったんじゃないか、ということに気付く方もおられるかもしれません。親から子へと語り継がれるわけではないですが、考えようによっては、これって先祖代々続いている課題のようなものなのでは、ということを直感的に感じられる方もおられるかもしれません。その場合、あなたがここで対応を変えることができれば、親から子へと伝えられていくものを変えていくことができるようになります。

ここに書いたことに取り組むには、自分の心とじっくり向かい合うことが求められます。時間もとられるかもしれませんが、そこで受け取れる恩恵も大きなものです。苦しいことや悲しいことや罪悪感を感じるようなことがあって、自分の心の中を深く見つめる機会があるときに、ここに書いたことを役立ててもらえるなら、幸いです。

関連記事

心の底から憎い人がいる

憎しみという感情は、よっぽどのことがないと感じない感情かもしれません。恋愛で、職場で、あるいはそのほか様々な人間関係の中で、心の底から憎いと感じるレベルになることも、ときとしてあることかもしれません。 …

親のことがどうしても許せないとき

    両親のことで、どうしても許せない、という部分はあるでしょうか? 私自身の話を少しすると、子ども時代に経験したことで親のことがどうしても許せなくて、ずーっとその情景を思い出し …

心が傷ついたときに始まる誰かへの攻撃

    誰かに心を傷つけられた、と感じるような体験。誰しもが経験するようなことかもしれませんが、ちょっと変わったものの見方として、心の傷は自分でつける、というものがあります。何を言 …

親からの影響と自分なりのあり方

親から言われることや干渉されることで嫌な気分になることはあるでしょうか? 例えば、自分でも少し気にしていることをチクチクと言われる、とか、小言をあれこれと言われる、といったライトなものから、価値観を強 …

親からの愛情が感じられないパターン

      親から愛されているのかよくわからない、という風に思えてしまうケースがあります。心の中にある親の存在は、その人の精神的成長にとって大きな意味を持ちますが、その部 …

過去の傷跡を自分の勲章のようにする

  昔体験した辛いことや傷ついたことについて、自分の中でその部分をあえて大切にしている、といったようなことはあるでしょうか? 何を言っているのかというと、、、、例えば、ベテラン社員が新人に過 …

家族のトラウマ

子供の頃に自分が家庭の中で体験したことで、今でも心に引っかかっていることって何かありますでしょうか? 例えば、怒られた経験、とか、無視された経験、などなど。怒られたというのとは少し違うけれども、何かき …

過去のパートナーを責める気持ち

今まで付き合ったことのある人のことを、心の中で責める、ということはあるでしょうか? 過去のパートナーのことなんて、もう思い出すこともほとんどない、という人もいれば、中には、あいつだけは許せない、と思え …

カテゴリ-心の悩み
タグ-, ,

執筆者:

おすすめ記事




イライラしてる人との接し方




雑に扱われていると感じたらーその対処法と人の心理




馬鹿にされてる気がするときの心理とその対処方法




人を試すようなことをしてしまう




体が言うことを聞かないときの心理とその対処法




責められてる気がするときの心理とその対処法




好きな人を忘れる方法




屈辱的な思いを感じたとき




一人で頑張ってしまいがちな人




人から評価されたくない




信じていた人に裏切られた時




特別な存在になりたい、という心理の扱い方




人から嫌われてるのが辛いとき




どうせ誰にもわかってもらえないという心理を癒やす方法




昔の嫌なことを思い出す心理とその対処法




地雷を踏まれてムカついた時