甘えたいのに甘えられないとき

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甘えたくても甘えられないとき、状況を変えていくためのポイントは、自分の依存と向き合うことと、パートナーを理解すること。心理的には執着があるほどに欲しいものは手に入りにくくなるので、手放せる部分は手放していくこと。

【目次】
甘えたい気持ち
パートナーシップ
自分の機嫌を自分で取る
依存と向き合う
理解することと手放すこと

 

 

甘えたい気持ち

パートナーに甘えたい、という思いがあっても、相手に重たいと思われたくなかったり、めんどくさい感じになりたくなくて、甘えたくても甘えることができない、ということはあるでしょうか?

甘えたいという気持ちは、ある意味では自分の心の中にある依存的な部分、かもしれません。ただ、この部分は我慢しようとしても、孤独感や寂しさなど、様々な形で感情として上がってきて、結局抑えきれなくて、やっぱり誰かに依存的になってしまう、という流れになるというのも、ありがちなことかもしれません。人によっては、この気持ちがとても強くて、甘えることができれば他に何もいらない、という方もおられるかもしれません。

自分では我慢しているつもりでも、重い、とパートナーに言われて悲しい気持ちになったり、甘えたくて仕方ないのに、あえてそんな自分を押し殺すことで、まるで、本当の自分を出せていないような気持ちになるようなことはあるでしょうか?

パートナーに上手に甘える、ということを本当はやりたいのに、パートナーに精神的な依存をして鬱陶しがられる、という結果がでてしまう現実に、直面することもあるかもしれません。好きだからこそ甘えたくても、甘えに行ったら拒否される、ということも、パートナーシップではありがちなことかもしれません。

どうしたらこの気持ちを解消できるのか、とか、甘えたくて仕方ないけれど、この甘えたい欲を消してしまうことはできないのか、ということで思い悩む方もおられるかもしれませんし、人によっては、この欲求が、子どもの頃からあまり甘えることができなかった反動、のように思える方もおられるかもしれませんね。

 

 

パートナーシップ

パートナーに甘えたい気持ちになる、というのはある意味では、とても自然な感情かもしれません。パートナーシップは、親密感やロマンスを感じたりすることができる関係性ですので、そこで甘えたい気持ちが満たされる、というのも自然な流れかもしれません。

ただ、パートナーというのはあなたの欲求を満足させるために存在しているわけではないので、例えば、あなたは相手に甘えたくて、ちょっと依存的な気持ちになっているけれども、パートナーはあなたから自立している感じになると、あなたが甘えたくてもパートナーはそういう雰囲気にはなれない、という感じになることが往々にしてあります。

そこで、あなたが依存的な気持ちを相手に抱いて接していくと、パートナーは他にやりたいことがあったり、自分の時間が欲しかったりして、あなたが求めている雰囲気とは噛み合わない感じになり、パートナーはあなたから依存されている、と感じやすくなります。こうなると「重たい」とか言われたりする可能性が出てきます。

依存心が強くて、相手に欲求を抱いている心理状態では、パートナーから愛してもらうことにばかり意識が向きがちになりますが、パートナーシップで大切なのは愛してもらうことというより、愛を与えることと、愛を受け取ることです。

「愛してもらう」と「愛を受け取る」は似ている感じがするかもしれません。ちょっとしたニュアンスの違いがあるのですが、少し掘り下げると、愛してもらうというのは、相手に愛を欲求している感じで、愛を受け取るというのは、相手に愛するかどうかを委ねている感じです。そのあたりに、差、のようなものがあります。

相手に欲求する場合、自分の心の中にパートナーへの執着心や依存心がある状態になりますので、そこで感じるネガティブな感情を相手にぶつけやすくなります。相手に委ねる場合は、自分の中にある執着や依存をある程度手放すというのが求められてきますので、パートナーに依存心をぶつける感じではなくなります。パートナーに嫌われないように無理やり依存心を我慢しているのではなく、手放す、というのがポイントかもしれませんが、パートナーからすると、どちらが重たいと感じるのか、という視点で見ると、違いが想像しやすいかもしれません。

 

 

自分の機嫌を自分で取る

パートナーに甘えたくても甘えられないとき、というのは、パートナーシップにおいて、自分の中にある依存的な部分について、少し見つめ直してみても良いときかもしれません。

例えば、自分の機嫌を自分で取る、ということ。自分の感情のネガティブな部分というのは、心のなかで誰かを攻撃しがちです。その対象はパートナーだったり、自分自身だったりもしますが、そういった自分の心のなかにあるネガティブな感情を、パートナーに処理させようとするのではなく、自分で取り扱うということ。
「全部自分でやるの?」
「パートナーは何もしないの?」
と思われる方もいるかもしれませんが、パートナーシップで大切なのは、愛してもらうことというより、愛を与えることと、愛を受け取ることです。愛を与えるというのは、パートナーに恋愛感情をぶつけるということではなく、パートナーに理解を送り、パートナーの気持ちに寄り添い、パートナーを大切に扱う、といった感じのことです。愛を受け取るというのは、愛するかどうかを相手に委ねたうえで、相手が愛してくれたときに、それを受け取るという感じのことです。パートナーが自分を愛するようにコントロールを試みるといったことをするのではなく、ただ相手に愛してもらい、それを心から受け取って、そこに喜びを感じるということ。ただ、甘えたいけど甘えられないというとき、人の心理としてはこれとは別の方向にいきがちになります。自分から愛を与えるのではなく、パートナーから愛を奪いたくなり、パートナーから愛を受け取るのではなく、自分の依存心から愛を要求したくなります。そうならないために、例えば、自分の機嫌を自分で取る、ということ。

 

 

依存と向き合う

自分の心の中にある依存と向き合うこと。
あなたはどうされたいでしょうか?
あなたはどうしたいでしょうか?
意外と自分自身のことを自分でもよくわかっていない、というパターンがあります。例えば、自分なりに依存を我慢して抑えているつもりでも、パートナーから重たい人扱いされてしまう、というのもありがちなことかもしれません。特に恋愛においては、自分の感情がすごく動くので、「私はこんな人であるはず」「こういう人でありたい」という自分のイメージとはかけ離れた、弱い自分がパートナーの前で出てしまうことも、往々にしてあることかもしれません。

パートナーシップにおいては、モヤモヤした感情を感じる、ということはよくあります。モヤモヤした感情をパートナーのせいにすると、パートナーの悪い部分に目が行ったり、自分自身を正当化したくなったりしますが、どうして自分がこういう感情を感じるのか、というところを「自分を責めるのではなく」、自分なりに掘り下げると、自分の取扱説明書のようなものが見えてきます。自分自身を理解すること。そうすると、自分自身が自分自身のことをどう取り扱ってあげるのがいいのかを、考えることができるようになります。

パートナーの心のなかにある依存も見てみてください。愛を与えるというのは、例えば、パートナーを理解しようとすること。パートナーの心の痛みを見ようとし、どうしてあげるのがパートナーにとって嬉しいのかを理解しようとすること。パートナーにとって何が嫌なのかを理解しようとすること。それらを掘り下げていくと、パートナーの取扱説明書のようなものが見えてくるかもしれません。自分の心の中にある執着心や依存心が強いときというのは、ここが見えなくなりやすいです。パートナーのことがわからなくなり、自分の依存をパートナーに満たしてもらうことに強く意識が向かうようになり、自分は愛してもらっていない、ということを感じやすくなっていく流れが生まれてきます。その流れを変えていくために、例えば、自分の心の中にある依存と向き合い、パートナーを理解しようとする、ということ。

 

 

理解することと手放すこと

パートナーに甘えたいのに甘えられないときのことについて、掘り下げて書きました。パートナーに甘えたくても甘えられないとき、というのは、パートナーシップにおいて、自分の中にある依存的な部分について、少し見つめ直してみても良いとき、かもしれません。そのための鍵となるのは、理解することと手放すこと、です。

甘えたいときというのは、パートナーにやってもらいたいことがあると思います。それは、あなたがロマンスを感じたかったり、親密感を感じたかったりするために出てきていることだと思いますが、パートナーはパートナーなりに、あなたの欲求とは別の軸で、やりたいことや、やりたくないことを持っています。親密感は片方だけが感じるものではなく、パートナーと一緒に感じるもの。甘えたいのに甘えられないときは、パートナーを理解することと、自分の依存と向き合って手放せるものを手放していくことを通して、甘えられない状況を、甘えられるような状況に少しずつ変えていければ、と思います。

甘えたいときに感じる自分の依存心の扱いに関して書いた記事がいくつかあります。「自分の心の中にある依存と向き合う」とか「手放す」とか言われても、「具体的にどうしたらいいのかよくわからないので、もうちょっと説明がほしい」という方もおられるかと思っています。その場合、これらの記事を参考にしてもらえれば、と思っています。

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