依存体質

投稿日:2018年4月17日      更新日:

 

 

好きな人のことに没頭しすぎて他のことが見えなくなったり、そこで感情を振り回されすぎる、ということはあるでしょうか?

 

恋愛でよくあるのは好きな人への気持ちが大きくなるだけではなく、その人に対しての依存が出てくるような感じのものです。これにはまると、常にその人のことを考えてしまって、その恋愛とは関係のない他のことにはほとんど興味がなくなったりすることもあります。時に被害妄想のようなことも頭に浮かんできて、独り相撲のようなものを心の中でしてしまうこともあり、それでだんだんと苦しくなってしまうこともあります。経験したことのある方もおられるかもしれませんね。

これはあくまで一例ですが、心の中に抱えている劣等感や、自分には価値なんてないといった感覚や、愛されたいし認められたいという感覚などなど、そういった心の中に抱えている、ある意味ではネガティブなしがらみのようなものから解放されたい、という想いを抱えているような時に、目の前に素敵な人がいて、もし、この人と繋がることができたなら、その全てから解放されるかも、なんて思えるのなら、その相手に飛びついて、思いっきり依存したい、という気持ちになるかもしれません。

これもまた一例ですが、好きな人はいるけれども、相手が自分のことをどう思っているのかがわからない、といった感じの不安感のようなものを抱えている時も、依存心は刺激されやすいかもしれません。自分にダメなところはないだろうか? 嫌われてないだろうか? 他に好きな人がいるんじゃないだろうか?
そういった怖れのようなものを抱えていて、その怖れをコントロールしたいがために、相手に何かを常に確認したくなったり、過剰に相手との関係性を持とうと必死になったりすると、非常に精神的に不安定になります。この場合も、他のことが考えられなくなって、相手に対しての依存が強くなって、だんだん辛くなっていくパターンにはまり込み易くなります。

人を好きになるということ自体はとても素晴らしいことです。好きな人がいることで、毎日が輝いている感じになったり、とてもイキイキした感じになったりもします。ただ、そこで相手に依存するような部分が強くなってくると、その依存の度合いだけ、なんだか重たいものが自分自身にのしかかってきます。人を好きになるということは、そういう風になるということだ、ということを感覚的に覚えてらっしゃる方もおられるかもしれませんね。そうなるのが怖すぎて、相手のことをこれ以上好きにならないように心をガードする、ということを恋愛の中でやってらっしゃる方もおられるかもしれません。

相手のことは好きなまま、この依存の部分を軽くすることができる、と思えるでしょうか?
もし、そんなことができるなら、やって見たいと思えるでしょうか?
好きな相手に強く依存する、というのが癖のようになっていると、お付き合いすることになったとしても、相手との関係性が重たくなりやすく、そこで愛されている感覚を受け取る、というよりも、不安感や怖れのようなものを感じている状態を受け取りやすくなります。

恋愛の中では、どちらかが相手から精神的に自立していて、どちらからが依存している、という関係性になることがあります。フィフティ・フィフティではなく、どっちかが惚れた側で、どちらかが惚れられた側、という感じでしょうか?
好きになって相手に依存するような感じになった場合、基本的に相手は素っ気なかったり、相手から都合の良い時だけ利用される感じになってしまうことがあります。もちろん、それ以外のパターンもあるのですが、ここで、好きになると相手に強く依存する、というのが癖のようになっていると、そういった関係性を引き寄せやすくなります。

もし、好きな相手に依存しすぎるような癖が自分にあるとして、それを変えれるとするのなら、変えてみたいと思えるでしょうか?
そういうのが癖になっているとしても、それをしているのは自分自身の心、です。仮に付き合う相手に問題があったとしても、そんな相手を選んでいるのも自分自身、ですので、その部分を変えることができるのも、自分自身だけです。もし、自分の中の依存しがちな部分を変えることができるとしたら、やってみたいと思えるでしょうか?

執着を手放すこと。これが鍵になります。好きな相手にしがみつくのではなく、手放すことができた度合いだけ、愛されるための余地を自分の心の中に空けてあげることができます。

執着を手放すというのは、好きになるのをやめる、ということではないです。好き=相手に執着する、という構造が心の中にできあがってしまっていると、好きな相手への執着を手放すことに対して抵抗感のようなものが出てくることもありますが、執着を手放しても、相手のことを好きなままでいることはできます。

好きな相手に執着すると、その執着の度合いだけ、あなたは自分の魅力をちょっとずつ、すり減らしていきます。相手から見ると、自分に執着をしてくる異性は、執着の度合いが強いほど魅力的に見えにくくなります。執着をすると自分の異性としての価値が下がります。その結果、あなたが好きな人は、あなたのことを価値のない相手として扱う傾向が出てきます。例えば、執着をすればするほど、相手から鬱陶しくされたり、適当な対応をされたりします。

執着があると、あなたは、相手にあなたを愛させたくなります。相手に言葉を求めたり、行動を求めたり、時間を求めたりしたくなり、相手を縛りたくなります。実際にそういったことをしないように頑張って意識したとしても、なんとなくそういうのを求めるような態度がかもし出されて、なんだか重たい雰囲気が、あなたの周囲に生み出されていきます。それはあなたの異性としての魅力を台無しにします。

執着を手放すと、相手に自由を与えて、自由にあなたを愛させてあげることができます。相手はあなたを愛さなくても良いけど、愛する。相手はあなたに言葉をかけなくても良いけど、言葉をかける。相手はあなたに×××しなくても良いけど、×××する、、、、と行った状態をあなたが受け取るためには、執着を手放すことが鍵になります。

執着を手放すと考えた時に、どんな感情を感じるでしょうか?
抵抗感があるのなら、執着を手放すかどうかは置いといて、今自分の中に抵抗感があるのだなあ、というのをただ認めてあげてください。執着を手放すことに抵抗感があるのは、ある意味では自然なことです。自分の中に執着がある、ということと、それを手放すことに対しての抵抗感がある、ということをただ認めて、その存在を感じてみてください。自分の中に執着と抵抗があることについて、OKを出してあげてください。執着しちゃだめ!抵抗しちゃだめ!と自分を押さえつけるのではなく、今の自分の状態にOKを出してあげてください。今の自分の状態を認めてあげること。それがスタートになります。

今の自分の状態を認めることができたら、以下の順番で自分に質問して、直感で答えてみてください。
①抵抗を手放せますか?→Yes/Noで答える。
②抵抗を手放しますか?→Yes/Noで答える。
③いつ手放しますか?→いつかを答える。
質問と答えは、声に出してもいいですし、声に出さなくてもいいです。答えはNoでもネガティブなものでも全然構わないです。ただし、質問したら考え込むことなく、即答してください。これを何回か繰り返してみてください。その流れの中で、ふっと、あ、抵抗を手放してもいいかもな、と思えるなら良い感じです。

抵抗を手放してもいいかもしれない、と思えるなら、次に、以下の順番で自分に質問して、直感で答えてみてください。
④執着を手放しますか?→Yes/Noで答える。
⑤執着を手放しますか?→Yes/Noで答える。
⑥いつ手放しますか?→いつかを答える。
これも先ほどとやり方は同じで、ネガティブな答えでも良いので、直感で即答するというのを繰り返してみてください。

やることは単純です。ものすごく気合を入れて、執着を手放すぞ、と力むというよりも、ふっと力を抜くかのように手放してあげる、といった感覚に近いかもしれません。

好きな人のことで、あるいは、不安感や怖れにとらわれて、必死でしがみついていたその執着の力をふっと抜いて、一歩、好きな人への意識から距離を置いてあげる、というくらいの感覚です。
好きなまま、一歩離れる。
好きなまま、ちょっと向けていた意識を軽くする。
この軽さが、人からの愛情を受け取れる余地をあなたの心に作り出します。

相手に向けていたコントロールしたいような感じの意欲を、ふっと軽くする。怖れや不安感にかられて必死になっていたその意識から、ちょっと距離をおく。相手に精神的に強く依存している意識から、ちょっと離れて、ちょっとニュートラルな状態に戻る。必死に連絡を取ろうするのではなく、自然な間を取れるようにする。好きな相手を諦める、とか、その恋愛自体を投げ捨てるとかではなく、好きなまま、ただ執着を手放す。好きなまま、ただ依存を軽くする。それができた度合いだけ、あなたが纏っていた重たい雰囲気は軽くなります。

依存しすぎて振り回される度合いが軽くなり、不安感や怖れにとらわれすぎないようにできます。鍵になっているのは、執着を手放す、という部分です。

好きな人に依存しがちになっている時のことについて、執着を手放す、という観点で私なりに掘り下げてみました。執着を手放す、というのは、恋愛に限らず、いろんな状況に活用できるものです。自分の心が苦しさを感じている時というのは、それを生み出している要因に、なんらかの執着が自分の心の中にあり、それを軽くすることで、苦しさを軽くすることもできる、というものです。読んでいただいて、何かしら役立つことがあれば、幸いです。

 

※セドナメソッドについて
「手放せますか?→はい/いいえで答える。手放しますか?→はい/いいえで答える。いつ手放しますか?→答える。」の部分はセドナメソッドを使っています。

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