パートナーに合わせないと愛されないという関係性

投稿日:2021年4月13日      更新日:

付き合っていると、パートナーに対して求めることや、パートナーから求められること、というのはお互いに出てくると思いますが、
「こうじゃないとあなたを愛さない」
といった態度をパートナーがとってくる、というパターンも中にはあるかと思っています。条件付きの愛情、なんていう言い方をしたりもしますが、その条件をあなたが満たさないと、パートナーからの愛情がもらえない、というものです。

男性側が女性側に色々と理想を当てはめようとしてくるようなケースが、よく聞く話としてはあるかもしれません。服装、行動、生活習慣等々に関してパートナーから押し付けや束縛のようなものがあって、相手の言う通りにしないと、失望されたりマウントを取るようなことを言われるような感じです。

付き合っていく中で、お互いに譲り合う部分がある、というのは大切なことかもしれません。ただ、譲り合うというよりも、自分を押し殺さないと関係性が維持できない状態なのであれば、パートナーの前では、自然体ではいられない感じになってきます。ありのままの自分を愛してもらうというよりも、ありのままの自分が否定されている感じになってくると、段々と息苦しくなってくるかもしれません。

 

私たちは大人になっていくに従って、仮面のようなものをかぶって周囲に合わせる、といった選択を求められるシーンがちょくちょく出てくきます。仮面をかぶるということは、本当はXXXと思っているけれども、そんな素ぶりを見せない人格を被った方がうまくいく、といった処世術のようなものかもしれませんが、これをやりすぎると、本当の自分って何?、というのがわからなくなってしまうことも、ときとしてあるものかもしれません。ただ、本当の自分を愛してもらいたいと感じるようなパートナーとの関係性の中でこの仮面をかぶるということをやると、パートナーとの間で愛情を送ったり、愛情を受け取ったり、ということに支障が出てきます。

仮に、パートナーに合わせて愛情が与えられたとしても、その愛情を受け取るのは素の自分自身と言うよりも、パートナーに合わせて作り上げた仮面の方だとしたら、その部分がいくら愛されても、本当の私自身、が愛されているとは感じられなくなってきます。そうすると段々、
「あなたのパートナーは私じゃなくてもいいんじゃないの?」
なんて思えてくることもあるかもしれません。その仮面を上手にかぶってくれる人であれば良いのなら、それが私である必要はないのではないか、と感じてしまうからです。

ただ、パートナーへの依存が強くて、愛されたいと言う想いが強いと、条件付きでもいいから愛されたい、と思えてくるかもしれません。恋愛関係の中で、どちらかが自立でどちらかが依存、というのが強く出てくることがありますが、依存側が自立側の条件にあわせて、頑張って愛される、という関係性の場合、依存側は、相手に合わせなくなったら見捨てられるかもしれない、ということに対して強い怖れを感じますので、本心ではわかっていても、仮面をかぶることをやめられない感じになるかもしれません。

 

本当はどんなパートナーシップを望んでいるでしょうか?
仮面を被らずに自然体のまま、愛する人と愛し合える関係性を求めているような気持ちはないでしょうか?
私には愛される価値なんてない、と感じているとそれを求めること自体を諦めてしまうマインドが心に居座ってしまうこともあるかもしれません。ただ、もし、本当の私が本当に望んでいるパートナーシップの形というのはどういうものなのだろうか、というのに思いを巡らせてみたとしたら、あなたの本音としては、どうありたいと思っているでしょうか?

本当の私が望んでいるパートナーシップのあり方。もし、それがありのままの自分が愛されること、なのだとしたら、そこにたどり着くためには、仮面を脱ぐ、ということが求められてきます。

本当の私には愛される価値なんてない、と思い込んでいる部分があるのなら、その思考を手放すこと。本当の自分が愛されることを期待して裏切られると傷つくので、最初から諦めておく、という自己防衛。それがその思考の正体かもしれませんし、その防衛を手放すことは、とても怖いことかもしれません。ただ、その自己防衛は、自分を愛してくれる人を遠ざけたり、愛情を受け取る時の心理的なブロックになってしまいます。

 

パートナーに合わせないと愛されない、というのはまるで、パートナーからコントロールされているかのような感覚を覚えるかもしれません。ただ、コントロールというのはどちらかがどちらかに一方的にするものというより、自分も相手をコントロールしている一面があるかもしれません。もしかしたら、恋愛関係の中で依存側に回ることで、相手に自分の面倒をみさせたいのかもしれませんし、追いかける側でいたいという願望を叶えるために相手を利用しているのかもしれません。人によってそのコントロールの形は色々とありますが、もし自分に当てはまることがあるとするのなら、どんなコントロールがあると思えるでしょうか?

もし、条件付きの愛情に疲れたのなら、依存を手放すことと、コントロールを手放すこと。条件付きの愛情はいらないですよ、ということを自分の中で選ぶこと。条件付きの愛情に依存して、犠牲的な選択をするのではなく、条件付きの愛情はいらないと自分が選んだ時に、パートナーがどういう選択をするのかは、パートナーに委ねること。コントロールを手放すと言うことは、パートナーがどうすのかをコントロールしない、ということ。
「私は条件付きの愛情を拒絶するけれども、パートナーは自分を無条件に愛するべきだ」
というコントロールをしないこと。依存とコントロールを手放しても、パートナーが自分を愛するという選択をしたときに、それを受け取ることができたのなら、条件付きやコントロールありきでお互いを縛っていた関係性から、相互依存的にお互いを愛し合う関係性に育てていくことができます。

ただ、これには勇気が必要かもしれませんし、それだったら、今の関係性のままでいいや、と思えることもあるかもしれません。パートナーが悪いのでもなく、あなたが悪いのでもなく、自分が望んで今の状態があるのであれば、それはそれで一つの選択かもしれません。
「私、本当はどうしたいんだろう?」
それが自分の選択を決める時の基準になってきます。

 

パートナーに合わせないと愛されないという関係性、について掘り下げて書きました。恋愛関係の中で、ここに陥るケースはそれなりにあると思っています。特に依存側がここで苦しさを感じて、どうしたらいいのかわからない、と思う状態に陥ることもあるのではないかと思っています。ここに書いたことで何かしら参考になるところがあるのであれば、幸いです。

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カテゴリ-恋愛

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