さみしいときの乗り越え方

投稿日:2021年3月2日      更新日:

さみしいと感じる時の状況としては色々あると思いますが、どんなときに、さみしい、という感情を感じますでしょうか?

・恋人、友人、家族などから、わかってもらえない、と感じたとき。
・仕事や人間関係で失敗したり、上手くいかないことがあったとき。
・集団の中で孤立していたり、ひとりぼっちでいるような感覚を感じたとき。
・失恋したとき。
・何か自分の居場所がないように感じたとき。
・一人で部屋にいるときや、一人で家に帰っているときに、なにげなく、ふっと孤独を感じる。

さみしい、という感情は、本来あるべきつながりが失われてしまったことから、生まれてくる気持ちです。だから、さみしい、という感情を感じているときほど、つながりたい、という想いがでてくるのですが、本当はつながりたいのに、そこに諦めや絶望感があるために、そのさみしい、という感情を自分の中で封印して、さみしい、という感情がわからなくなってしまうことも、ときにあります。

この記事の中では、その、さみしい、という感情に関しての心理学の話と、そしてもし、さみしいという感情を、つながりに変えていきたい、という想いがあるなら、それを実現していく、という話を書いていきます。

以下に動画もアップしております。文字を読むよりも動画で、という方はこちらをどうぞ。

 

さみしい、という感情

さみしい、という感情を感じたとき、いつもどんな風にしていますでしょうか?恋愛関係だとこんな感じかもしれません。

・会えない時間にもパートナーのことを考える。
・パートナーに自分のさみしさを埋めてもらいたくなって、精神的に少し依存的になる。
・相手のことを責めてしまったり、重たい雰囲気を自分から出してしまったりする。

恋愛とは関係ないところも含めると、こんな感じのものもあるかもしれません。

・さみしくない振りをしたり、さみしさを隠そうとする。
・周りと距離をとってひとりになる。(さみしさを感じつつも、ひとりでいる方が楽だと感じる。)

自分がした行動の結果、誰かとのつながりをより感じれた、というより、むしろ感じにくくなってしまった、ということはありますでしょうか?

自分から意識的に距離を置いた場合は、自分から離れたからだな、と理解できると思います。ただ、そういうつもりはなかったのに、余計にそっけなくされたり、距離を置かれたような感じる、ということもあると思いますが、ここでもし、こんな風に考えるとしたら、ちょっと誤解があります。
「私が価値のない人間だから、相手は離れていく。」

相手からそのような態度を取られたり、ネガティブな発言が実際にされるかもわかりませんが、仮にそんな発言をされたとしても、その言動をありのままには解釈しない方がいいです。誰かが誰かを遠ざけたいとき、自己防衛のために、そういった言動が出てくることもあります。相手があなたから離れていくのは、あなたに価値がないというより、基本的に自己防衛のためです。いくつか例をあげると、こんな感じになります。

・何かあなたからとても責められている感じがしたのかもしれません。
・あなたに依存されることで、何かとても犠牲的になることを求められる感じがして、そこから自分の身を守りたくなったのかもしれません。
・あなたと合わないと感じたのかもしれません。

他にも色々と可能性はありますが、これは相手があなたと一緒にいる時間を相手の都合で解釈した結果、とっている行動であって、それをみて、あなたが自分自身のことを価値がない、と解釈するというのは、何かちょっともったいないです。

それよりも、もし、自分の内側に、相手の自己防衛を引き起こす要素があるとしたら、それは何だろうって考えてみてください。あなたにダメなところがある、というよりも、あなたが相手の自己防衛をくすぐって相手を(無意識のうちに)遠ざけた、のだとしたら、なんで、そんなことをしてしまうんだろう?、というところを考えてみてください。

あなたが自分の心の中で、
「私には価値がないから、あの人は私から離れていく。」
というように感じているとしたら、それを証明するためには、相手を遠ざける必要がありますが、その証明をするための動きが心の中で起こっているとしたら、、、、信じられるでしょうか?

 

さみしさを感じているときは、相手とのつながりが感じられないときだと思いますが、ここでは、心の中で、自分と相手とのつながりが切れている部分があり、それが現実の中に反映されている、という状態になっています。

たとえば、自分が相手にとって魅力的ではなかったり、相手にとって特別つながりたいと思う存在ではない、という風に心の中で思っていると、そのような現実がやってきます。これは、恋愛関係でも、友人関係でも、職場でも、家族でも同じです。心の中で作り上げているイメージが周囲に反映されていきます。

たとえば、自分に自信がない人ほど、なかなか恋人ができなかったり、出来たとしても、愛されている感じがしなかったり、ということがあります。これは、心の中で描いている、自分以外の人から、自分が認められない、というイメージが現実にも反映されて、その自分の価値のなさを現実生活の中で再確認する、ということを無意識のうちにやっている感じになります。

ここで、さみしさを感じているときに、つながりを求めて、例えば、相手に甘える、とか、相手に近づく、ということをすると、どうなるでしょうか?

自分の心の中が反映されますので、自分の方から何かアクションをしたら、相手が自分を愛してくれるような振る舞いをしてくれる、ということを心の中で信頼している場合は、実際にそういう結果を受け取ることになります。

ただ、拒絶されたらどうしよう、受け入れてもらえなかったどうしよう、ということをイメージしながら近づくと、なんとなく重たいような雰囲気になるというのは想像できると思います。相手の方に人間関係を壊したくない、という想いがある場合、相手も露骨に拒絶するようなことはしないと思いますが、重たい雰囲気は伝わりますので、自然な感じというより、ちょっと不自然な感じはかもし出されてくると思います。あなたから見ると、なんとなく相手のその雰囲気を敏感に察知する、、、、という結果を受け取ることになるかもしれません。

ここで、相手の態度を責めても何も変わりませんし、自分に価値がないからそんな感じになる、というのも少しずれてます。ここで私が伝えたいことは、単純に、自分の心の中でイメージしていることが現実に反映される、ということです。

さみしさを感じているときは、自分の心の中で相手とのつながりが感じられない状態です。そこには、自分から壁を作ってしまったり、相手が壁を作るはずだという怖れがあり、それが現実にも反映されて、さみしい感情があがってきている状態です。このさみしさが教えてくれているものは、あなたの心の中にあるイメージやものの見方を変えると、つながりをうけとることができますよ、というサインです。

 

さみしさをつながりに変える

さみしさをつながりに変えていくためにすることとしては、以下の2つがあります。

①つながりたい相手に自分から近づく。
②つながりたい相手から近づいてもらう。

どちらかをする、というより、両方やった方が効果的です。

まず、①については、まず、自分から相手にコミュニケーションをとっていく、ということが大切です。そのときに、相手を責めたい気持ちや、近づいても拒絶されるのではないか、といった怖れがある場合、相手との間に壁ができてしまいますので、それを手放して、相手とコミュニケーションを取ろうとする、ということが求められてきます。

次に、②については、相手がすることであって、自分がすることではないって思うかもしれませんが、これは、相手に近づいてもらうイメージを自分の内側で持つことが、相手に近づいてもらう、ということを信頼する、という部分につながり、実際に、自分がイメージした通りの結果を受け取ることができる、ということが起きる、という部分です。

①②、それぞれについて、もう少し詳しく書いていきます。

 

①つながりたい相手に自分から近づく

自分から相手にコミュニケーションをとっていくことになりますが、このときに大切なことは、相手を理解する、ということと、相手を信頼する、という部分です。

自分が相手に近づいていくときには、相手から理解をしてもらいたいですし、相手から信頼をしてもらいたいですが、相手にそれを求める前に、まず、自分が相手にその部分を与えていく、ということが大切です。この部分があるのとないのとで、自分が受け取る結果が変わってきます。

相手を理解するんじゃなくて、先に自分が理解されたいって思うことの方が、多いかもしれません。また、相手を信頼するというより、疑いの部分が出てくることもあるかもしれません。とくに、相手との間につながり、というより、距離を感じていて、そこからさみしさが出てきているのであれば、もっと、そう思いやすくなるかもしれません。

さみしい、ということを感じている気持ちをわかってもらいたい、とか、相手を責める気持ちや、充分につながりがないことに対する不安感から、相手に対する疑いの気持ちがでてきても、それは全然不自然なことではないです。

自分の中にさみしいという気持ちがある、ということや、相手に対してどうしても感じてしまうネガティブな感情がある、ということを相手にコミュニケーションする、ということは、状況にもよりますが、基本的には、何も間違ったことではないです。

ただ、そこでは、自分が相手に対して心の中で壁を作ってしまっていたり、相手に何か決めつけのような部分、どうせ、わかってくれない、とか、相手はXXXXって考えるに決まっている、という部分があると、それがそのコミュニケーションをするときの障害になってくることがあります。

ここで、ちょっと取り組んでもらいたいことがあるのですが、まず、心の中で、つながりたい相手を想像してみて、その相手を自分の中でどう判断しているか、という部分をちょっと自分なりに考えてみてください。

そこにネガティブな部分があると、あなたが、その相手に近づくときには、そのネガティブな部分を見ながら近づいていくことになりますので、それは、態度とか目とか言葉のイントネーションなどに出ます。もちろん、ポジティブな部分も同じように出ますが、このネガティブな部分が相手を遠ざける部分になってきます。例えば、相手を責めたい気持ちや、近づいても拒絶されるのではないか、といった怖れがある場合、それが自分の態度に出ます。

自分の心の中で、自分のその姿を想像してみてください。その自分が相手に近づいていったシーンを想像したときに、客観的に相手の立場に立って考えると、近づいてくる自分のことをどう感じますでしょうか?

もし相手の立場から見て、そこに自分が近づいていく感じを想像しにくいとしたら、相手が自分と同じような態度や言い方をしてくることを想像した時に、自分がどう感じるか、考えてみてください。

何か違う、とか、受け入れにくい、という感じがしたとしたら、それは、いつも自分がやっている態度や言い方に対して、少なからず相手も、そう感じ易い、ということは想像できますでしょうか?

相手のことを責めている部分や、相手にダメ出しをしているような部分は、相手に何らかの形で伝わりますし、それは相手を遠ざけることになります。その部分を持ちながらだと、せっかく相手に近づく、ということをやったとしても、ここでは、相手とつながることが難しくなります。

とはいえ、「だって、そう思うんだもん」という部分はあるかもしれません。もちろん、相手にも問題はあるのかもしれませんが、そこにこだわってしまうと、相手とつながれないです。ここで大切なことは、自分の内側にある、そのこだわっている部分を手放す、ということです。

ネガティブな部分を手放して、相手に近づく、というときに、とても有効なのが、感謝する、ということです。つながりたいと思っている相手に、何か感謝できることはあるでしょうか?
心の中で相手に感謝を伝えたとき、その感謝の気持ちを感じた状態で、相手に近づくと、自分はどんな姿をしているか、相手からどう見えるかを想像してみると、どう感じますでしょうか?

ウェルカム、な感じが湧いてくるとしたら、とてもいい感じです。その状態で、実際に相手に近づいたら、相手の反応も良くなりますし、そこでコミュニケーションする内容は、お互いに理解しあえるものになっていきます。自分の中にあるこだわっている部分を解消していくために、執着を手放す、というエクササイズがありますので、もしよければ活用してみてください。

相手に近づく、というときには、まず自分から動く、ということと、そして、自分がその相手を理解する、ということと、信頼する、という部分が大切です。もし、それが難しい場合には、自分の中で相手のことをどういう風に判断をしているか、という部分を見てみてください。そこにある、相手に対する決めつけや、否定的なこだわりを手放して、相手を信頼するということを選択していくことが、相手とつながる、という結果を受け取ることに結びついていきます。

 

②つながりたい相手から近づいてもらう

自分が心の底で信じていることは現実化されていきます。実際に、相手から近づいてくるだろうなあ、と思っていたら、「あ、やっぱりきた」という経験をしたことはないでしょうか?
これは予想があたった、という見方をすることもできますが、自分が心の底で信じていることと現実に起こることには関連がありますので、自分の考えていたことが、現実になった、という見方もできるかもしれません。

こういう話をすると、
「じゃあ、今から相手から近づいてくるって思ったら、相手は近づいてくるの?」
って疑問に思うかもしれません。

「相手は近づいてこない」という思考もまた、あなたの中に存在していると、そうならない可能性もあります。少なくとも疑問に思う、ということは、「そんな風にはならないんじゃないの?」と思った、ということを意味しているかもしれません。その場合は、近づいてくる、ということを信頼する度合いを強めていくと、そういう現実がやってきやすくなる、という感じになります。

例えば、今まで自分が経験してきた痛みのある体験も、どこか、そういうことになると思っていた、ということはないでしょうか?
嫌なことがあったときに、「やっぱり、こういうことになるんだ」って思ったことはないでしょうか?

考えていたことが現実になる、ということは、感覚的にもなんとなくピンとくる方と、そうでない方がおられるかもしれません。ただ、この考えていることは現実になる、という法則は、相手とつながる、というときに有効に活用することができるものですので、感覚的にピンとこない方も、一度、試してもらってもいいでしょうか?

やり方ですが、まず、相手が近づいてくる、という状況をイメージしてみてください。それは、自分自身が、相手にこうしてもらいたい、という内容でOKです。ただ、自分にとって非現実的だと感じるような内容は避けてください。運が良ければ、相手の気が向けば、そういうこともあり得るかも、とぎりぎりでも思えるような内容であれば、お試しとしては大丈夫です。

そのイメージはできるだけ、具体的にしてください。
どういう状況でしょうか?
そのときあなたは何をしていて、相手はどんな風に近づいてくるでしょうか?
どんな言葉をかけてくれるでしょうか?
どういうタイミングでしょうか?
相手は、どんな雰囲気でしょうか?

できるだけ、具体的に、できるだけ、鮮明にイメージをしてください。そして、そのことが実際に現実になるのは、今から何時間後までに起こる、って決めてください。そして、そのことを強く信頼しら、その願望は一度手放してください。

ただ、これをやっている途中で、そんな上手くいくわけない、という思考が出てきたら、その思考は、これが現実化するときの障害になりますので、その思考は手放してください。上手くいくわけない、と思いながら、上記のイメージをした場合、上手くいくわけない、という思考も現実化しますので、残念な結果を呼び寄せてしまうからです。イメージをするときには、そのイメージに集中してください。

もし、どうしても上手くいくわけない、という思考が出てくる場合には、その思考を手放して、自分に役立つような内容に書き換えることが求められてきます。

その場合、その自分の思考を書き換えるとしたら、どんな風に直すのがいいか、ちょっと考えてみてください。もともとの思考よりも、自分がうなずけるような内容で、等身大の自分にあった思考であるほうが、自分自身が受け入れやすいので、書き換えがスムーズにいきます。

また、否定系「〜しない」よりも、「〜する」という言葉を選ぶ方が良いですし、ネガティブな言葉は使わない方が良いです。

どんな風に修正するかが、自分の中で決まったら、心の中で、こう宣言してみてください。
「私は、XXXX、という思考を手放し、代わりに、XXXX、という思考を選択します。」
最初のXXXXには、上手くいくわけない、と思っていた思考を、最後のXXXXには、修正後の思考を口にしてください。

 

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自分の心の中で、相手とのつながりが切れてしまっている状態だと、そのつながりがない、ということを証明するかのような現実がやってきて、「つながりが切れている」という思考がどんどん強化されていくこともあるかもしれません。

ただ、ネガティブな思考を手放して、相手を理解して、信頼する、ということをやっていくと、自分の心の中で、まず、つながりが生まれ始めます。そして、心の中でつながりが生まれた分だけ、それを証明する現実がやってきますので、「つながりがある」という思考が自然と強化されていきます。

この良いサイクルを繰り返していくことで、つながりから得られる、相手との親密な感じや、お互いを認め合うような感じ、というものを受け取っていくことができる流れが生まれていきます。

実際にやってみて効果を感じていただければ幸いです。

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