親からの愛情が感じられないパターン

投稿日:2017年5月9日      更新日:

 

 

 

親から愛されているのかよくわからない、という風に思えてしまうケースがあります。心の中にある親の存在は、その人の精神的成長にとって大きな意味を持ちますが、その部分に、自分は親から愛されてないかもしれない、といった怖れや疑いのようなものがあると、生活の様々なシーンに影響が出てくることがあります。

親は親なりに子供を愛するものですが、子供の立場である自分自身にとってそれがわかりやすいものである、とは限らないです。親も完璧な人間ではなくて、どこか不器用なせいでそれが伝わりにくいものになることもあれば、偏った価値観があったり、精神的に未成熟な部分を親が抱えていることから、愛情以外のものもまぜこぜになって伝わってきて、本人からすると、親にどう思われているのかわからない、という感じになることもあります。

子供の頃の、親子関係はどんなものだったでしょうか?大人になってから、自分が子供の頃体験したことを思い起こしたときに、成長した今だからこそ気付けることもあります。子供時代の視点から親を見ると、親にも幼い部分や余裕がない部分があるというのは見えにくいです。両親が自分自身のことでいっぱいいっぱいになっているなんて想像することもできず、冷たい態度や、ネガティブな反応を見せてきたときに、それは自分が悪いからなんだ、ということのように解釈してしまうことも多いです。

成長するにしたがって、僕たちは、自分が悪い、という罪悪感があがってくるのとほぼ同時に、自己防衛のために、自分は正しい、という考え方を使って抵抗するようになります。これは大人になってからも、良く出てくるパターンかもしれませんが、自分が正しいとなると、悪いのは親、ということになります。そうすると、自分を愛してくれない親のことを心の中で責めるようになります。愛していないわけじゃないんだけど、親にも弱い部分があって、いつも愛情いっぱいで接してあげることができるわけじゃない、という解釈ではなく、私のことを愛していないから、あんな態度をとるんだ、って思っちゃいやすくなります。

自己防衛のために、親が悪いということを証明したくなる気持ちが出てくることもあります。他の人が聞いても、それは親がダメ、と言いたくなるようなエピソードを心の中で集めたくなるかもしれません。親との関わり合いの中で、ストレスを感じるような出来事があったときに、それは自分が悪いのではなく、親が悪い、と言いたくなるような状況の場合、親がいかに問題のある行動をしたのかを、人に聞いてもらいたくなることもあるかもしれません。

親に愛されていないように感じられることから、自分は悪いと思うようになり、そこへの抵抗のために、自分は正しくて親に問題がある、と言いたくなるようになり、一旦の結論として、ダメ親が自分を愛していない、というものが出てきます。ここで思考停止することは可能ですが、それはあくまで物事の一側面を表しているだけです。親は親なりに子供を愛していますが、あなたにはそれを感じることができていない、という観点がそこには欠けています。

親なりに子供のことを大切に思っているけれども、子供にはそれが伝わっていないし、どちらかというと、大切に思われていないと感じている、ということに親が気付いていると想像してみてください。親の立場に立って、その心の中を想像したら、どんな感情を感じていると思えるでしょうか?人によっては、愛情を感じていない自分のことを責める気持ちがでてくることもあるかもしれません。ただ、一旦その罪悪感は心の片隅によけて置いて、親がどんな気持ちを感じるかを想像してみてください。

虚しさや、悲しさがあるような気がするかもしれません。怒りを想像する人もいるかもしれませんが、ここで、親の中にある罪悪感は感じられるでしょうか?例えば、もし神様がいて、その神様があなたの親にこんな風に告げるシーンを想像してみて下さい。
「あなたは子供を愛したつもりかもしれませんが全然伝わってないです。あなたのお子さんはあなたに愛されていないと思っています。」
この記事のタイトルに書いた内容通りだった場合、宣告の内容はわりとそのままですが、そんな風にあなたに思われる未来を想像して、子供を育ててきたでしょうか?

私がさっきから書いている「親は親なりに子供を愛している」という前提が間違っているでしょうか?

もし、あなたが親と過した期間がほとんどなく、長い間音信不通の状況が続いているといった状況でもない限り、あなたの心の中に描いた親の姿がそこで罪悪感を感じているものだったとしたら、私の前提は当てはまります。長い歴史の中で培われた経験をもとにあなたが心の中に描いた親の姿は、親の心の中の状態をよく表しており、親が罪悪感を感じている度合いだけ、子供に愛情を伝えたかった、ということを意味しています。

もし可能なら、罪悪感を感じている親の姿を想像したまま、心の中で親のことをその罪悪感ごと抱きしめてあげてください。そこであなたが親に愛情を伝えたいと思った度合いだけ、親が本当は伝えたかった愛情を受け取ることができると思います。

ここで一つ、補足しておきたいことがあります。もし、どうしても親が自分に愛情を向けているということが信じられない、としたら、親からの愛情を無理やり感じようとするのではなく、自分が自分を愛することを優先してあげてください。

愛情を感じられないことで、自分を大切にすることができずに、何か自分自身を無価値のように扱ってしまったり、犠牲的な生き方をしていたとしたら、それはとてももったいないです。愛情を感じることができない代わりに、親からネガティブなレッテルのようなものを貼られたこともあったかもしれません。ただ、そこでその内容に同調してしまうと、自分を貶めるような言葉を心の中で自分自身に向けるようになりがちです。

親が張ったセンスのかけらもない醜悪な「私はダメな子だ」などという自分を不自由にするレッテルはさっさとはがしてしまい、その代わりに、自分の心に「私は愛される存在だ」という自分を自由にする旗を高く掲げることが大切です。

親が自分にそそぐ愛情がひとかけらも感じられないなら、無理に親からの愛情を感じようとする努力はしなくとも良いです。仮にひとかけらでも感じられるなら、そのかけらだけは受け取って、それ以外の雑多な暴言・無視・説教・価値観の押しつけといった心の産業廃棄物のようなものは、河川敷にでも投げ捨ててしまってOKです。親からのネガティブなメッセージに耳を傾けたり、心を奪われる必要性は一切ないです。重要なのは、自分が自分の心に掲げたその愛と自由の旗を誰にも譲らないこと。その旗が高く掲げられている限り、誰もあなたの心を深いレベルでは傷つけることはできないです。

補足の部分は、それまで書いていた内容とは一見真逆っぽい内容かもしれませんが、とても大切な部分でもあります。自分が自分を愛するという部分は、何にも代えがたい心の財産です。記事を読んでみて何かしら得られるところがあれば、そこだけでも持って帰ってもらえれば幸いです。

 

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