
パートナーと価値観が合わないとき、変えてもらいたいことを言葉で伝えることは大切。ただ、そのとき相手にダメ出しをするのではなく、つながろうと意識することが大切です。
【目次】
・価値観が合わないところ
・自分のエゴと相手のエゴ
・コミュニケーション
・パートナーとつながる
・パートナーを理解する
・まとめと補足
価値観が合わないところ

パートナーのことは好きだけど、価値観が合わないところがあるな、と思えるようなことはあるでしょうか?
全てにおいて価値観が合う、というのは難しいかもしれませんし、ベースの部分が合うというのが大切、という考え方はあるかもしれません。ただ、パートナーと価値観が合わないことで、相手とのやりとりに疲れを感じてしまうようなこともあるかもしれません。
価値観が合わないところに関しては、お互いに合わせるというのが求められるものかもしれません。ただ、パートナーが自分のことを優先しすぎるところがある場合、そこでパートナーの態度に腹が立つ、ということもあるかもしれません。
こちらの意見をある程度尊重してくれるパートナーだったとしても、細かいことにあまり気づかない鈍感なタイプだった場合、ストレスを感じていることをいちいち言わないと気づいてもらえなかったり、相手にわかるように色々と説明しないと伝わらなかったりで、そういった話をするのが、めんどくさくなってしまうようなこともあるかもしれません。
パートナーと価値観が合わないように感じることでこの先、寄り添い合って上手くやっていくことができるのか、ということに、迷いや不安のようなものを感じる方もおられるかもしれませんね。
自分のエゴと相手のエゴ

パートナーと価値観が合わないときに求められることは、コミュニケーション、かもしれません。ただ、パートナーと話をしようとする中で、イライラしてきたり、ネガティブな感情が出てくる、ということも往々にしてあることかもしれません。
パートナーシップでは、お互いの問題点やエゴの部分が出てきます。相手の問題と思っているところも、掘り下げると、自分自身の課題、といえるようなものが出てくることもあります。そこでもし、自分の課題と思えるような部分で何か気づいたことがあるのなら、自分を成長させるための課題として取り組むのがベターです。
ただ、そのあたりが整理されていない状態で、お互いのエゴがぶつかり合うような、そんな話し合いになってしまう、というのもありがちなことかもしれません。パートナーとの間でなかなか折り合いがつかず、コミュニケーションというよりも、バトルのようになってしまうとき、本当に戦うべき相手はパートナーではなく、自分自身のエゴの部分かもしれません。
特に自分の弱い部分、依存的な部分、未成熟な部分がパートナーシップでは出てきます。それらの自分の内面と向き合って自分自身を成長させていけるといいのですが、そうではなく、パートナーになんとかしてもらいたい、とか、未成熟な自分に合わせてもらえるようパートナーをコントロールしたい気持ちが出てくることがあります。そうすると、パートナーはこうするべき、という正しさをもってパートナーを裁きたくなったり、パートナーのダメなところを指摘したくなります。価値観についてコミュニケーションするとき、そういう部分が自分の内側から出てくると、つい余計なひと言が口から出てきたり、ついパートナーのダメな部分ばかりが目について、本来の話から脱線していってしまうということも、ありがちなことかもしれません。
自分の成長が求められているような部分はないか、ちょっと振り返ってみるのも良いかもしれません。自分自身が成長すると、パートナーもそれに合わせて成長したり、お互いに前に一歩進めるような部分もパートナーシップでは出てきます。
コミュニケーション

価値観が合わない部分についてコミュニケーションするとき、パートナーにやってもらいたいことや、変えてもらいたいことがあるなら、まずはそれを言葉で伝えること。間違いを指摘するより、素直に感じていることを言ったり、お願いしたりする方が伝わりやすいです。例えば、「なんで○○してくれないの?」と問い詰めるよりも、「○○してくれたら嬉しい」とお願いした方が伝わりやすいかもしれません。パートナーを信頼するということも大切で、相手を信頼した上で、一番相手に届きやすいタイミングや言葉を選ぶ、という工夫もあったほうがベターです。
ただ、自己防衛をしたいようなマインドが出てくることもあると思います。価値観が合わないところについて、相手が間違っているのか、私が間違っているのか、という正しさの争いになったり、「私は間違っていない」という自己防衛が出てくるために、過剰に言葉を被せたり、強い言い方になったりすることもあるかもしれません。そういった、正しさの争いになりそうなときほど、どうあるべきかというより「私どうしたいだろう?」を軸にして、パートナーと向き合うことが大切かもしれません。
パートナーとつながる

パートナーとコミュニケーションするとき、自分の中にある正しさよりも意識しておいた方が良いことが1つあります。それは、つながろうとすること、です。最初から正解が決まっていて、間違っていることにNGを出そうとするのではなく、どうするのがお互いにとって一番良いのかについて、一緒に答えを作っていくぐらいの意識を持っておいた方が良いです。もちろん、あなたが思う正しさについて、パートナーからの理解や同意が得られるなら、それを伝えられるのはベターなこと。理解や同意が得られたのなら、そこを軸に話ができるようになります。ただ、パートナーからの抵抗が強いようなら、その正しさをパートナーに無理強いするのは得策ではないかもしれません。
パートナーとつながろうとするといっても、ときに、めちゃくちゃな発言が飛び出すことはあるかもしれません(感情的になっているときほど余計にそういうことはありがちです)。「これはありえない・・・」という内容の話に同調する必要はないです。そういう発言が出るところほどデリケートなもので、大幅に価値観がずれているところだったり、あるいは、パートナーの弱点であったり未成熟な部分であったりするような部分で、パートナーの成長が求められるような部分かもしれません。ただ、そういったデリケートな部分は対処に時間がかかるところです。気付いたタイミングでは無理に掘り下げることはせず、「ああ、このパートナーはそう思っているんだな」と少し距離をおいて理解をしたうえで、一旦そこはおいといて、その部分をどうするかは後で考えるとして、まずは、どこでならこのパートナーとつながれるだろう?、というのを探ることが大切です。
パートナーにダメ出しをしたいところほど、おそらく、弱点・依存的・未成熟(あるいはわがまま)なところです。ただ、そこはパートナーの成長に時間がかかるところかもしれません。ダメ出しをしたらパートナーのその部分が急成長するのかと言うと、そういうことももしかしたらあるのかもしれませんが、基本的にはそんな甘いものではないのは、あなた自身、自分が人間的な成長をしていくのにどれだけ時間がかかったのかを想像してみると、その困難さに思い当たるところがあるかもしれません。人は成長します。ただ、そのためには時間がかかったり、きっかけが必要だったり、環境が必要だったり、その他何かしら適切なものが必要だったりすることがあります。成長するタイミング、というのもあります。成長は不可能なことではないけれど、とても労力や時間がかかる可能性があるところです。まして、パートナーとはいえ自分以外の人はコントロールができないもの(大体、自分自身のコントロールすら、それなりの難易度があるものかもしれません)。今、できることとして優先した方が良いのはそういったことよりも、つながること、です。
パートナーを理解する

パートナーと価値観が合わないときのコミュニケーション。まずは、わかりあえるところを探って、つながれるところでつながろうとしてみてください。そのためには、パートナーのことを理解しようとすること。自分がパートナーを理解した度合いだけ、パートナーからも自分のことを理解してもらいやすくなります。自分の価値観や正しさもパートナーに理解してもらえるように、その部分を常識だったり当たり前のこととして強い言い方をするのではなく、パートナーが理解しやすいように、改めて丁寧に伝えようとしてみてください。自分の価値観や正しさをパートナーに強要しないこと。その代わり、パートナーの価値観や正しさに理解を示したうえで、2人にとってのちょうどいいところってどこにあるんだろう、というのを、一緒に探して、一緒に答えを出そうとしてみてください。
コミュニケーションを試みても、1回で結論が出ないことはあるかもしれません。あなたが伝えようとしたことに対して、パートナーの頭の中で納得感が得られるまでに、ちょっと時間がかかることもあります。ただ、コミュニケーションしようとしたときは、あんまりパートナーに話が通らなかったものが、しばらく時間をおいてパートナーが自分なりに考えて、パートナーなりの理解ができた結果、後々になってから、あなたの話が少し通りやすくなることもあります。パートナーを信頼して、またタイミングを変えて、コミュニケーションを重ねようとしてみてください。
価値観が合わない部分は、あなたとパートナーの間に隔たりがあるところ、と言えるかもしれません。ここは、コミュニケーションで橋をかけることが求められてくるところ。そのために使える手段は、理解すること、伝えようとすること、信頼すること、工夫を重ねること。ここでは、あなたからできることだけではなく、パートナーからもつながろうとする部分が求められてくるところかもしれません。完全にはコントロールできない部分ですが、あなたなりにできることをしたのなら、あとはパートナーに委ねる、ということも求められてくるものかもしれません。
まとめと補足

パートナーと価値観が合わないときのことを掘り下げて記載しました。パートナーに変えてもらいたいことを言葉で伝えることは大切かもしれません。ただ、価値観が合わない部分については、あなたとパートナーの間に隔たりがあるところです。そこで自分の中にある正しさにこだわりすぎると、コミュニケーションが行き詰まっていくことがあります。その場合、正しさへのこだわりは少し脇において、パートナーのことを理解して、パートナーとつながろうと意識することが、行き詰まりがちなコミュニケーションに流れを生み出していくための鍵になってきます。
あと何点か、補足しておいたほうが良さそうなことがありますので、少し記載します。
価値観の話をする時、パートナーが自分を正当化しようとしてきて、話を聞いていると、段々と腹が立ってくることもあるかもしれません。そんなときのことを掘り下げて書いた記事がありますので、もしよろしければ参考にしてみてください。
パートナーにどうしても変えてもらいたいところがある、ということもあると思います。そんなときのことを掘り下げて書いた記事がありますので、こちらももしよろしければ参考にしてみてください。
コミュニケーションをとりたくても、そもそもパートナーと話し合いにならない、というケースもあると思います。そういった場合のことを掘り下げた記事がありますので、そんなときには、こちらを参考にしてもらえれば、と思います。