意識的に考えていることと、気持ちの動きが別々になっていることがあります。
たとえば、意識的には本気で痩せたいと思っているのに、
どうしても食べ過ぎるのを我慢出来ない、とか、
愛する人の前で笑顔でいたいと思っているのに、
ケンカばかりしてしまう、とか、意識的に考えていることや、
本気のつもりでいるのに、結果的に自分がやっていることを見てみると、
何か残念な感じになっている場合、この、意識と感情が別々、という部分が出てきます。
今現在、意識的に自分が考えていることよりも、
今までに習慣的に自分がやってきたことや考えてきたことの積み重ねの方が
圧倒的に力があります。
この積み重ねの部分が、今現在の自分の振る舞いの大部分を形作っているので、
今、意識的にやろうとすることが、今までの自分の振る舞いと大きく違うことの場合は、
心の中で、この両方の力がぶつかることになります。
結果、思ったように上手くいかない、ということになることがあります。
自分を責めたくなりますが、その前に、自分の考えていることを見ていくと、
それは、自分が変化していくためのプロセスの一つ、ということがわかってきます。
人の思考は変えることが出来ます。
それは一瞬で変えることももちろんできます。
ただ、それが一瞬でできないからといって、自分を責める必要もないです。
自分を責めても、思考を変えるスピードが上がる訳ではないです。
思考を変えるスピードをあげるために効果的なのは、
自分を責めた結果得られる罪悪感ではなく、
自分を変えたいという情熱的な気持ちや、
自分は変わることが出来るという信頼です。
情熱や信頼は自分を責めることからは直接的には出てこないです。
自分を責めた結果、情熱や信頼を自分の心の中に生み出すことができるような
習慣のようなものを持っている人は、自分を責めて追い込んだ結果、
上手くいく、ということもあると思います。
そうではない場合、基本的には私はあまりお勧めしません。
自分を変えることが出来ない場合、自分を責めるのではなく、
自分の中にあるどんな思考が自分を押しとどめているか、を見てみてください。
本気で思考を変えたい、と自分が思っている、という自覚はもちろんあると思います。
それはそれでいいので、それよりも、その本気の部分をブロックしている
自分の内側にある思考を見つけてください。
その思考を見つけたら、その思考を変えようという意思を持ってください。
これは出来ると思います。
時間はかかるかもしれませんし、その思考と向き合うときに、
何かとても嫌な感覚や感情があがってくるかもしれませんが、
そこは勝負どころです。
この自分の足をひっぱっている思考を手放していくことが、
今、意識と感情がばらばらになっている状態を生み出している、
ということを思い出して、そこをのりこえていきたいという意欲を持ってみてください。