パートナーと楽しく過ごしたくても、会話が噛み合わない、とか、鬱陶しいことばかり言ってくる、とか、しばらく会話してるとだんだん喧嘩っぽくなってくる、ということは往々にしてあるものかもしれません。
会話が噛み合わないとき、本当はもっと共感してもらいたかったり、思いやりのある答えを返してもらいたかったり、寄り添ってほしかったりするのに、パートナーから実際に返ってくることは、こちらを否定するようなことをだったり、腹の立つような発言だったりして、パートナーとの会話がむしろストレスになるようなこともありがちなことかもしれません。
会話が噛み合わなくてモヤモヤした気持ちがでてきたときに、あえてこう自分に問いかけるとしたら、どんな答えが返ってくるでしょうか?
「私どうしたいだろう?」
会話が噛み合わないことで、相手に対してモヤモヤした気持ちを抱くことになるわけですが、パートナーのどういうところがダメなのか、というよりも、自分がしたいこと、に視点を向けたとき、そこから出てくる答えというのはとても大切なことだったりします。
怒りをぶちまけたい気持ちがでてくることもあるかもしれませんが、本当にしたいことはたぶん、ケンカ、ではないかもしれません。例えば、共感してもらいたい、とか、寄り添ってほしい、といった、パートナーに対して求めていることが思いつくこともあるかもしれません。ただそれは、自分がやりたいこと、というのとは少し違う感じです。ある意味ではそれらは、不満、だったり、愚痴、だったりするのと近しい感じかもしれません。
「私どうしたいだろう?」と考えると、自分にできることだったり、できるようになりたいことであったり、今のパートナーシップをより良くしていくとしたら、こういう風になりたい、という方向に目が向けることになります。
例えばもし、コミュニケーションをもっとより良いものにしていきたい、という気持ちがあるのなら、こういう選択肢もあるかもしれません。
「パートナーを育てる」
私どうしたいだろう?って考えたら、どんなことを思いつくでしょうか?
パートナーに伝えたいことがある時、本当に伝えたいことは、ただ自分の気持ちをわかってもらいたかったり、寄り添ってもらいたいということだとしても、そこに自己防衛の気持ちが入ると、自分の話というより、相手のダメなところを指摘するような感じの話し方になることがあります。そうすると、パートナーから防衛的な態度を引き出しやすくなります。自分が期待しているようなリアクションをパートナーがしてくれず、言い返してきたり、違う意見を言ってきたりすることになり、結果的に会話が噛み合わない感じになったり、ケンカになるような感じになったりします。
例えば、伝える内容が
「私は困っている。私は助けてほしい。」
といった「私」に関しての内容であれば、パートナーは自分にもできることを考えながら話を聞けますが、もし、伝える内容が
「あなたに困らされている。あなたは助けてくれない。」
という「あなた」に関しての内容だと、パートナーは自分の正しさを証明する必要が出てきます。話を真正面から受け止めて
「わかってなくてごめんね。どうしてあげたらいいかな?」
なんてことをパートナーが言ってくるというより、
「それは違うよね」
と切り替えしてくる可能性の方が高くなります。
自己防衛を手放して、素直な気持ちを伝えることがパートナーとのコミュニケーションでは鍵になってきます。「あなた」を主語にした相手への指摘やダメ出しではなく、「私」を主語にした素直な気持ちを伝えること。
素直な気持ちを口にする時、もし、パートナーへの気遣いもあるのなら、それも一緒に伝えたほうがよいかもしれません。パートナーを心配する気持ちであったり、パートナーに対して感じている罪悪感があるのなら、それも一緒に伝えてあげること。そうすると、パートナーの方からあなたに寄り添いやすくなります。
パートナーとのコミュニケーションが上手く行ってないとき、当然相手側の問題はあると思いますが、自分にもできることがあるとしたらと考えると、ちょっと目を背けたくなるような部分も心理的にはでてくることがあるかもしれません。
コミュニケーションが噛み合わないとき、自分が求めている答えとは違う角度でパートナーが受け答えをしていることになりますので、どこかでお互いにこのずれているポイントを合わせていくことが求められてきますが、このとき、あなたが私の話に合わせるべきなのか、私があなたに合わせるべきなのか、といった主導権争いのようなものが、心理的には起きやすくなります。
ここで大切なのが、最初に問いかけた「私どうしたいだろう」の部分です。自分が言いたいことは相手に伝えるとしても、お互いにどう寄り添っていくかということを考えた場合、どうしても相手にも求める部分はでてくるわけで、相手を変えていく、という要素が何かしらそこには入ってきます。ただ、相手を変える、というのはとても難しいことです。
パートナーの変化を求めることがあるときにポイントになってくるのは「自分が変わる」という要素です。自分がより良い方向に変化した度合いだけ、パートナーがあなたの変化に合わせてくる、という感じになります。「パートナーを育てる」というのも同じで、まず自分が成長した姿をパートナーに見せて、パートナーがその良い部分を取り入れたときに、パートナーが成長する、という感じになります。コミュニケーションの主導権争いをするのではなく、成長するということに関して自分が主導するという選択です。
もし仮に、自分が変わるとしたら、どんなことができるでしょうか?
会話が噛み合わない時に求められることは、理解すること、寄り添うこと、合わせられるところを合わせていくということ。これらはパートナーにやってもらいたいことかもしれません。ただ、相手の変化を待っていたり、相手にやらせようとすると、コミュニケーションの行き詰まりを起こしやすくなります。
例えば、ちょっと上の方に書いたように、自己防衛を手放して素直な気持ちをコミュニケーションするやり方を身につける、というのもいいかもしれません。パートナーから指摘を受けていることのなかで、自分がやってもいいと思えることをやってみるというのも良いかもしれません。
パートナーとの会話が噛み合わないというテーマで掘り下げてみました。会話が噛み合わない時、基本的にはパートナーの方に問題がある、と言いたくなる状況だと思います。ただ、もしその状況を変えていきたいという気持ちが強くあるのであれば、その状況から少し視点を変えて、私どうしたいだろう、と考えてみること。
ここに書いたことで何かしらお役に立つところがあるのなら幸いです。
会話が噛み合わない、という以外にも、パートナーにどうしても変えてもらいたい部分、というのも出てくることも往々にしてあるものかもしれません。もし、そういった場合には、以下の記事を参考にしてもらうのもよいかもしれません。