パートナーが自分を愛してくれていることがわかっていても、細かいところが目について不安感を感じてしまう、ということはあるでしょうか?
例えば、パートナーに誠実さがあって、愛情表現をしてくれていても、ふとした時に、ちょっとした仕草や声や雰囲気などにネガティブなものが混じっただけで、チクリと心が痛んで、不安になったりするような感じです。
パートナーのことは大好きで、パートナーが自分を愛してくれていることはもちろん知っている。会えると嬉しいし、会えない時にちょっと寂しいと思う。これからも一緒にいたいと思っている。だけれども、いつか嫌われてしまうんじゃないだろうか、という不安を強く感じたり、こんな自分でいいんだろうかと自信がない感じの気持ちを抱いたりするような感じです。時には、一緒にいるだけでパートナーに悪影響を与えているような気分になったりすることもあるかもしれません。
なんで不安感を感じてしまうのでしょうか?
もしかしたら自己嫌悪が強くて、本当の自分を知られたら嫌われるに決まっていると思っているからかもしれません。今までこんな風に愛されたことがなくて、簡単に信じることができないからかもしれません。これ以上誰かを好きになるのが怖い、という気持ちを抱えているからかもしれません。もともと人を愛するということに不安や疑いをたくさん抱えていて、パートナーから愛されたことをきっかけに、それが溢れ出てきているからかもしれません。好きという気持ちが強まるほどに、愛を失うのが怖くなったからかもしれません。
本当はどうしたいでしょうか?
強くなりたい、と思うかもしれません。自分の中にある弱さやダメな部分を封印したいと思う人もいるかもしれません。自分の心の中にあるモヤモヤしたものを、クリアにできるなら、そうしたいと思う人もいるかもしれません。このままずっと一緒にいられるのなら、他には何もいらないと思う人もいるかもしれません。
心の中にある不安感や怖れ。怖れがあること自体は別に悪いことではないのですが、その怖れの扱い方次第では、関係性が破壊的な方向に進んでいくこともあれば、関係性をより深めていく方向に向けていくこともできるものです。怖れがあまりにつらいためにパートナーを遠ざけようとしてしまったり、あるいは、怖れを感じるのをパートナーのせいにして、パートナーにその怖れを解決させようとすると、関係性は破壊的な方向に進みます。怖れから逃げようとすると、パートナーも一緒に離れていくという力学が働きます。
その怖れは自分の心の中にある、自分の課題のようなものです。この課題に取り組んで、クリアにすることができた度合いだけ、パートナーとの関係性は深まります。
どうして、あなたのパートナーはあなたを愛してくれるのでしょうか?
あなたはもしかしたら自分自身の価値を低く扱っているのかもしれません。ただ、パートナーはあなたがどれだけ自分自身のことを嫌ったり、自分自身の価値を低く扱っていたとしても、それとは関係なくあなたを愛してくれようとはしていないでしょうか?
パートナーがあなたのことを価値があると見てくれている、その部分を受け取ろうとして見てください。
あなたのパートナーはあなたのことをどれだけ深く愛してくれているでしょうか?
あなたに対して、どれだけ誠実に接してくれたでしょうか?
どれだけ優しい言葉をかけてくれたでしょうか?
今までにどんな愛情表現をしてくれたでしょうか?
思い返して見て、パートナーがあなたを愛そうとしてくれているその想いを受け取ろうとしてみてください。
パートナーと出会ってから、今までに、パートナーからの愛情を怖いと思ったことはあったでしょうか?
これ以上好きになるのが怖いと思ったことはあったでしょうか?
これ以上幸せになるのが怖いと思ったことはあったでしょうか?
怖さを感じながらも、愛と幸せを受け取りたいと強く願うその心に素直になろうとしてみてください。
あなたの課題はただ愛情を受け取ることです。怖がらずに、素直に愛情を受け取ろうとしてみてください。パートナーがただあなたを愛そうとするのに抵抗せず、ただパートナーに任せてみてください。
パートナーがあなたに与えてくれる誠実さや優しさや愛情表現を受け取って、そこにある暖かさを感じてみてください。そのパートナーの暖かさにただ反応してあげてください。例えば、やってもらって嬉しかったということを伝えてみてください。例えば、幸せであるということを伝えてみてください。例えば、楽しいということを表現してみてください。あなたを愛するパートナーに、あなたの笑顔を見せてあげてください。人を愛そうとした時、相手が嬉しそうにしていたり、楽しそうにしていたるのを見ると、愛した相手はそれだけで心がすごく満たされます。愛情を受け取る、ということは、愛を送ろうとした相手に対しての最高のプレゼントになります。そして、あなたを愛そうとした人は、こう思います。これからもあなたのことを愛そう。もっとあなたのことを愛そう。
時にはあなたの心の痛みをパートナーに分かち合ってあげてください。あなたを愛する人にとって、あなたの心の中の傷は、愛情を送ってあげたい部分になります。もちろん、相手も人間なので、心に余裕のない時や、不機嫌な時もあるかもしれません。苦手な領域もあるかもしれません。ただ、そういったものがないのなら、愛する人の心の痛みを理解してあげたかったり、手助けできるところがあるなら手助けしてあげたいという想いを持つものです。もし可能なら、少しずつでも、あなたの心の痛みをパートナーに愛させてあげてください。自分の心の弱さを嫌わないであげてください。その代わり、その部分をパートナーに愛させてあげてください。
やろうとすることが100%できなくてもいいです。少しずつでもパートナーに愛されることに、自分の心と体をなじませていってください。パートナーから受け取った愛情で、自分の心の中のモヤモヤした部分が少しずつ溶かされていくことを感じてみてください。一緒にパートナーと人生を歩んでいく中で、不安感が解消されていくその道のりを信頼しようとしてみてください。
あなたが歩けない時、時にはパートナーに肩を貸してもらわなければならないこともあるかもしれません。パートナーが苦しんでいる時には、あなたがパートナーに肩を貸してあげなければならないこともあるかもしれません。どんなことがあっても、この道のりを私は歩いていくということを、あなたがあなた自身に誓って、その道のりに信頼を送ってあげてください。
この先、パートナーとどんな風になっていきたいでしょうか?
一緒にたどり着きたい光景を心の中に思い描いてみてください。自分の心の中にあるモヤモヤとした不安感や自己嫌悪や怖れと、その光景のどちらを優先したいでしょうか?
もしその光景を優先したいという想いがあるのなら、パートナーと一緒にそこにたどり着きたいという想いを強く持ってください。いつの日か、そんなこともあったねと笑いあえる日を想像してみるのも、良いかもしれませんね。
愛情を注いでくれるパートナーに不安感を感じてしまう時のことを、私なりに掘り下げて書いてみました。心の中に愛情を受け取ることが怖くて抵抗しているような部分がある場合、相手の愛情を受け取るというより、疑いや不安感の方が強く出てしまうことがありますが、そういう時こそ、パートナーからの愛情を受け取る、ということがとても大切です。自分も本気で愛しているし、相手も自分のことを本気で誠実に愛してくれる、という恋愛関係はありふれたものではなく、とても価値のある絆です。大切に育ててあげてくださいませ。