浮気した彼が、相手の方になびくのではなく、自分の方に戻ってきてから、彼との関係は前と同じような感じでしょうか?
それとも、以前とは少し違う、なんだか微妙な後味の残るような感じになっているでしょうか?
モヤモヤしたような気持ちを抱えているのであれば、それは少なからず彼には伝わるでしょうし、彼自身それに対して何も言えない立場、と言えるかもしれません。
信じていたのにどうして浮気をしたの?
本当にもう浮気はしないの?
彼を責める言葉や疑う気持ちが、泉のように心の中から湧き出てきて、どうしようもない気持ちになるものかもしれません。彼にその全てを受け止め切るだけの余裕はもうないかもしれません。
ここで別れを選ぶ人もいらっしゃると思いますが、もし、別れを選ばないのであれば、そこから一歩踏み出してくことが求められてきます。彼と一緒にやっていこう、と選択をされるような方に向けて、そこから一歩踏み出すのであればどうしていくのが良いのか、ということを今回は書いていきます。
彼との関係の継続を選択するのであれば、自分が抱えているモヤモヤした気持ちを整理していくことが求められてきます。
なぜ、自分がこんな嫌な気分になるのか?
という部分です。もちろん、それは、彼が悪いから、と言えるかもしれませんが、ここで、彼を責めることを続けていくと、本当に気が滅入ってしまいます。彼を責め続けるということは、自分の心の中に苦しみを生み出すこととなり、それは自分自身のためにならないです。
心の状態として、まずはこれを目指してみる、というのはいかがでしょうか?
「彼の浮気は今後一切許容しないけど、彼を疑い責め続ける苦しみからは自分自身を解放してあげる。」
そのためには、彼を責め続けることへの執着を手放すことが求められてきます。執着を手放すのは彼のためではなく、自分のためです。それができないなら、彼との関係の継続は、自分自身にとって苦行のようなものになります。
一度でも経験した彼からの裏切り。そこから生まれてくる彼を責める気持ちを手放す、ということはとても難しいことかもしれません。自分の内側から次々に溢れてくるネガティブな感情を水に流していくためには、一度だけではなく、何度も何度もそれらの感情を手放していく必要があるかもしれません。ただ、もし、彼を責める気持ちを手放すということをやっていった時に、この硬直しているような彼との関係性を前に進めていくことができるのだとしたら、やってみたいと思えるでしょうか?
やってみたいと思う方向けに、①〜⑥のステップに分けた心のエクササイズを用意しました。①〜③が準備で、④〜⑥が実行、という感じにしています。じっくりやるとそれなりに時間がかかると思いますので、時間がある時にやるのが良いと思います。③と④の間に休憩を入れるのもありです。
エクササイズをこなすのに意味があるのではなく、やっていく時に感じる自分の感情がとても大切です。執着を手放す時に、自分の感情の動きを感じてあげて、そこで、心の中の痛みが解放されていくことを感じてあげてください。特に感謝を伝えるところで、感情が動く方もおられると思います。その中で、浮気をした彼と、どうしてまだ継続していきたいと思っているのか、という自分の感情の本音の部分にも触れてみてください。
①執着リストを作る
彼を責める言葉はたくさん出てくると思いますが、まずはそれを何かに書いて、執着しているもののリストを作ります。書くのは紙でもスマホでもパソコンでも、後で自分が読み返せるのならなんでもOKです。
②感謝リストを作る
彼に感謝できるものを出してみてください。これも同じく何かに書いて、感謝のリストを作ります。
③執着を手放す代わりに受け取るものを考える
彼を責める言葉を手放す代わりに受け取るものを考えてみてください。これも何かに書いてください。これは1つだけでも良いです。
④執着を手放す
執着リストを見て、手放すことにトライしたいと思うものを、1つ選択して、こう自分に問いかけてください。
1. これを手放せますか? -> はい、いいえで答える。
2. これを手放しますか? -> はい、いいえで答える。
3. いつ手放しますか? -> いつ手放すのかを答える。
1〜3を繰り返して、彼を責める言葉の重みが少しでも軽く感じられたら、リストから次のものを選んでください。リストの最後までこれを繰り返してください。
⑤感謝を伝える
心の中で彼の姿をイメージしてください。そして、用意した感謝リストの言葉を、イメージの中で彼に伝えてあげてください。
⑥心の中で宣言する
メモしてある「執着を手放す代わりに受け取るもの」をみて、こう宣言してください。
「私は、彼を責める気持ちを手放す代わりに、XXXX、を受け取ります。」
(XXXXのあたりには、自分で考えた「執着を手放す代わりに受け取るもの」を当てはめてください。
エクササイズをやって少しでもスッキリとした感覚を感じてもらえると幸いです。このエクササイズをやった後も、彼を責める気持ちがモヤモヤと出てくることはあると思います。その時に、④の執着を手放す、というのをもう一度やってみるというのもおすすめですし、⑤や⑥をやった時に、自分が感じたことを思い起こして、もう一度、執着を手放すということを決意する、というのも良いと思います。
エクササイズを使って、自力で手放していくことにトライする、という以外にも、誰か親身になって聞いてくれる友人がいるなら、話を聞いてもらう、というのもおすすめです。心の中に抱え込んでいるよりも、自分のモヤモヤした気持ちを言葉で表現することで、感情を整理していくことができます。
彼との関係性を一歩前に進める、という時に、もう一つ押さえておきたいポイントがあります。それは、彼の隠れた不満の部分です。例えば、こんな会話があるかもしれません。
Aさん「いつも私からばっかり色々と言っているかもしれないけど、私に不満とかない?あったらいってね。」
Bさん「う〜ん、、、、別にないよ。」
この会話から、Bさんにとって、Aさんが完璧なパートナーなのだろうな、と思えるでしょうか?それとも、Bさんが何も言わないだけ、と思えるでしょうか?
言わないけれども実は不満がある、とか、あなたに言うとあなたを傷つける、とか、こんなこと言うべきではない、とか、不満を言うとそんなことを言う自分がダメな気がする、とか、言わない理由は星の数ほどあるかもしれません。
ただ、ここで大切なことは、言われないとあなたも気づけないものがある、と言う部分です。相手が口にしなくて、あなたも知らない不満が、あなたの知らないところで自然と解消されていくなら良いですが、浮気という形で解消されていたのなら、これは、問題です。あなたとの関係性で満たされていない不満や不足分を、浮気相手で彼が満たそうとしたのだとしたら、そこに関して、あなたが彼からあてにされていない、ということが2人の関係性の中でネックになっている可能性があります。
本当は、こうして欲しかったけど、あなたに言っても、、、、と彼が思っている部分があるとしたら、何でしょうか?
もしかしたら、あなたは彼が本当にほしいものを、それはできないよって断固として断っているのかもしれません。あなたが不満を口にして、彼がそれを解消した、というものの中に、もしかしたら、彼が本当はやりたかったことを犠牲にしている部分があるのかもしれません。彼の中にある、実は満たされたいと思っている不満や欲求や依存の中で、あなたがサポートできるような部分はないでしょうか?
例えば、2人の関係性の中に、義務や役割のようなものがあって、それが関係性を重たくしていたり、硬直させているような部分があるなら、そこを変えていく、というのも彼の不満を解消していくことに繋がっていきます。
もし、あなたが今まで与えてこれなかった、彼が本当にほしいものを少しでも与えていくことができるなら、彼にとって、あなたと一緒にいることがより居心地がよいものになる、ということであったり、あなたが彼にとってより魅力的になる、といった、浮気前よりもより良くなっている要素を今の関係性に加えていくことができます。
浮気した彼を許すということを選択した時のことを、テクニック的なことではなく、感情面のケアというところにフォーカスして書いてみました。彼との関係を継続していくというのも、苦しい選択と言えるかもしれませんが、そこでここに書いたことを少しでも役立てていただけるなら幸いです。
※セドナメソッドについて
「手放せますか?→はい/いいえで答える。手放しますか?→はい/いいえで答える。いつ手放しますか?→答える。」の部分はセドナメソッドを使っています。セドナメソッドについては本も出版されておりますので、興味のある方は読んでみて下さい。
セドナメソッドの公式ホームページは以下のものです。
The Sedona Method | Heal Yourself by Letting Go | Official Site