自分のコンプレックスを彼は受け入れてくれるだろうか?
それとも、コンプレックスの部分は避けるような反応をされるだろうか?
自分が気にしている度合いだけ、その部分というのはとても気になってきます。
自分のコンプレックスの部分を相手に話した時に、「全然気にならないよ」とか「そんなの関係ないよ」みたいな反応を期待するものかもしれませんが、自分の期待を裏切るかのような反応が返ってきた場合には、すごく傷つけられたような感じがしてしまうものかもしれません。
これをパートナー側の視点から見ると、どういう感じになると思えるでしょうか?
コンプレックスのある部分は、あなたにとっては地雷のような部分になります。あなたのパートナーは、コンプレックスに関係した話になった時には、その地雷が埋まっている場所を慎重に歩くことが求められます。ただ、ここで彼がちょっと対応を間違えて地雷が爆発してしまうと、あなたはおそらくこう感じます。
「私は愛されていない。」
彼が地雷を巧みに避けるハンターのような男性の場合、あなたを愛していようがいまいが、うまく地雷を回避できるかもしれません。ところが彼が不器用だったり、鈍かったり、感情の扱い方に疎い男性だった場合、あなたのことを愛していたとしても、彼は地雷を踏みやすいです。相手が地雷をふむ限り、あなたの基準でいうと、彼はあなたのことを愛していない、と感じてしまい易くなります。
そうすると、あなたには悪気もなければ、意識的に何かやっているつもりもないのに、まるで彼の愛情をテストしているかのような感じになります。隠れた形であれ、あなたにパートナーをテストしたくなる気持ちがある場合、あなたのコンプレックスは、彼の本当の気持ちを感じて受け取るための、あなたのセンサーを狂わせてしまいます。
あなたは、パートナーのことを愛したい、でしょうか?
たぶん答えは、Yes、だと思います。愛したいも何も、愛してますけど、なんて思う方もおられるかもしれません。
地雷原を歩いているパートナーに愛情を送るとしたら、あなたにできることは何でしょうか?
できることなんて何もない、でしょうか?
地雷原を作ったのはあなたです。できること、、、、本当に何もないでしょうか?
恋愛では、私たちは自分が傷つくことを怖れます。そうすると、相手を愛することよりも、自分を守ることに目が行きがちになります。愛と感謝って忘れてしまいがちですが、自分の身の安全を忘れることはあんまりないです。
ただ、パートナーとの関係性の中では、わりとここは問われてきます。自分の心を守ることを優先するか、それとも、パートナーへの愛を優先するか、この2つの選択肢が、2人の関係性を方向付ける分岐点に訪れることもあります。
コンプレックスは自分の評価を自分で下げさせるものです。
こんな自分からの愛情を、パートナーは本当に受け取ってくれるだろうか?
そんな怖れを抱かせるものです。
相手を愛するということは、どこか自分の全てをさらけ出すような、無防備になるような感じがするかもしれません。自分が相手を愛したとして、相手から愛はかえってくるのだろうか?そんな怖れを抱かせるものかもしれません。
パートナーがあなたのコンプレックスの部分をどれだけ受け入れてくれるかは、パートナーにしかわからないことです。ここの部分は、パートナーにゆだねるしかないです。あなたのコンプレックスの部分を愛するかどうかは、パートナーが決めることで、そこをコントロールすることはできないです。
コントロールできたとしても、その時、あなたはこう思うだけです。
「私がXXXしたから受け入れられただけで、そうしなかったら、この人は私の元を離れる。」
たぶん、それはあなたにとってあんまり嬉しくないものです。
そこで勝ち取ることができる恋愛の世界は、愛情はギブアンドテイクで扱われるもので、恋愛のテクニックが重要で、あなたのコンプレックスという弱点には価値がなく、弱点をいかにカバーするかにあなたは必死になる必要があり、相手からの愛情を、努力と才能で勝ち取らなければならない駆け引きが求められる世界です。付き合う前か、あるいは恋愛の初期の段階では、そういう要素もある程度はあるものかもしれません。ただ、相手と絆を深めていきたいという段階にいたっても、まだその世界観にどっぷりと浸かり続けるのは、あんまりお勧めできないです。
コントロールしようとするのではなく、あなたを愛そうとするかどうかを、パートナーにゆだねてください。その代わり、あなたにできるのは、パートナーを愛そうとすることだけです。そのとっても無力な状態に入っていって、パートナーにあなたを愛するかどうかゆだねて、そこでパートナーがあなたを愛するという選択をした時に、どれだけ嬉しいかを想像してみてください。
そこで求められるのは、あなたのコンプレックスをあなたのパートナが愛するかどうかを、あなたがテストするという意識ではなく、あなたの愛するパートナーにどれだけ信頼を送るかが問われてきます。あなたが疑えば、それはパートナーに伝わり、パートナーの中にあるあなたを愛することを選択したい、という意欲を確実に削いでいきます。
パートナーにテストや疑いを差し出すのではなく、あなたの心の傷をパートナーに差し出してください。相手をコントロールしてなるべく安全な状態を作り出したいといった自分を防衛する意識は一旦脇に置いて、パートナーがあなたを愛するかどうかをパートナーにゆだねてください。そこでは、パートナーはあなたの中にある地雷を怖れる必要がないです。ただ、あなたを愛することを選択したら、あなたがそれをとっても喜ぶんだろうなあ、ということがパートナーにわかるだけです。この時あなたは、あなたのコンプレックスをパートナーに愛させてあげることができます。
パートナーからの愛情が欲しい時、私たちに求められるのは、相手を愛することと、相手を信頼して愛を受け取ることです。テクニック的なものはその時邪魔になることがあります。上手くいったとしてもそれは私がそうなるように仕向けたから、というコントロールしたという意識が、愛情を受け取りにくくするからです。絶対に人をコントロールするようなことはしちゃダメですよ、ということまでは言うつもりはないのですが、愛するパートナーとの間には、できるだけ、コントロールは持ち込まない方が、二人の絆は深まります。