過去を振り返った時に、忘れたい過去や、
楽しい過去、様々なものがあると思いますが、
今回の記事で扱うのは、
そこに傷がある部分を変えていく、という話です。
過去に起こったこと出来事自体は変えられないかもしれませんが、
そこで体験したことで生まれた自分の記憶や感情というのは、
心の中で固定されてしまうものではなく、
今現在、その過去に体験したことについての見方を変えることができれば、
心の中の記憶や感情というのも一緒に変えていくことができます。
ただ、過去の傷について、変えていくというのには、
自分ひとりの力では難しい、というケースもあると思います。
過去に体験したことが辛いほどに、
その記憶や傷と一緒に、封印してしまうこともあると思います。
その過去を否定したい、という想いもでてくるかもしれません。
ただ、この過去に生まれた傷の部分の解消のためには、
否定ではなく、その部分と向き合って、
受け入れていく、ということが求められてきますし、
その傷と向かい合うだけではなく、
そこに別の解釈を加えていく、ということが求められてきます。
その過去の痛みが、自分の中で罪悪感につながっているところがあるなら、
許しを与えていくことで、
その体験したことの解釈が変わってきます。
カウンセリングの場面では、私がそのプロセスを
潜り抜けていくためのサポートをしています。
過去に受けたその傷について、
その人がカウンセリングを受けに来ている場合は、
その人の中で、その傷と向かい合うための
準備ができている、ということを意味していますので、
それは、チャンスと言えます。
時を経て、成長していくにしたがって、
その過去と向き合うだけに十分な経験を得てきたことで、
その過去の部分を手放していくための
取り組みができるようになっているからこそ、
カウンセリングを受けたい、って思うものだと思います。
過去に封印したものと向き合うのは勇気がいりますが、
そこを通り抜けていくことで得られるものは、
とても大きいと思いますよ。