心鈴泉-心理学とカウンセリング

人間関係、恋愛、仕事の各シーンで使える心理学についての記事を記載しています。

心の悩み

正しさから生まれる犠牲

投稿日:

 

 

こうするべき、とか、これが正しい、と思っていることが、自分自身を良くない意味で縛ってしまうことがあります。

例えば、できていない相手に対してイライラを感じてしまったり、きつくあたってしまったり、そんなことをしている自分自身に自己嫌悪したり、といった、人に対して厳しさや正しさを求めすぎてしまう、というパターンもあれば、自分の怠慢さや甘さを厳しく戒めて、正しくあろうとするあまりに完璧主義的になってしまって、そこで疲れてしまう、というパターンもあります。

人に厳しくしないようにしつつ、自分には厳しくしようとすることで、なんだか自分だけが頑張っているような、ある意味では損をしているような気になってくる、ということもあるかもしれません。

正しくあろうと自分自身を戒めようとしすぎるあまりに、過剰にストレスを抱えることになったり、人に対してやたらとイライラしてしまったりすることで、自分も含めて誰も幸せにならないとしたら、ちょっとそこに注いでいるエネルギーがもったいない感じかもしれません。

正しさ、の裏には往々にして罪悪感が隠れています。

自分の心の中に罪悪感があって、自分は全然十分じゃない、とか、自分はダメだ、という感覚があると、心の中で自己攻撃をしてしまいがちになります。ある意味では自己防衛でもあるのですが、そこを攻撃されるのがあまりにも痛いので、人から攻撃されないよう、正しくあるために自分に厳しくしようとすると、やっていることは正しいとしても、どこか犠牲的な感じになっていきます。

 

 

正しいことをしている状態で周囲の人たちをみた時に、正しくない人のことが目につきます。私はちゃんとやっているのに、あの人はちゃんとやっていない、なんて思いやすくなります。自己攻撃が強い度合いだけ、犠牲的である度合いだけ、その人に怒りを感じやすいかもしれません。自分はやりたくないものを我慢してやっているのに、目の前で我慢していない人をみるわけですから、これは腹が立ちます。この度合いが強くなると、正しさに関して完璧主義的になっていきます。

罪悪感を手放していくこと。完璧主義的な部分や、犠牲的な部分というのは、正しさから出てきていますが、その正しさを作り上げているのは、それが本当に正しいから、というのもあるかもしれませんが、目的は、罪悪感を感じないように自己防衛するため、です。頭ではそれが正しいから、と思っていたとしても、いざ正しさの部分に対するこだわりを手放して、もっと柔軟にしようと思っても、根っこに罪悪感があると、どうしてもそこを譲れない、という感じになりやすいです。

罪悪感、といっても、普段はあまり意識をすることがないかもしれませんが、実は無意識のうちに、心の中に深く根付きがちなものだったりします。表面的には別の問題のように見えていても、カウンセリングで、その根っこの部分を見ていくと、根深いところに罪悪感が隠れていて、それが様々な問題を引き起こしている、というケースも多いです。

例えば、風邪をひいたり、遅刻をしてしまうことで、周囲に迷惑をかけてしまうことがよくある人の場合、よくよく心の中の奥を見ていくと、そこには罪悪感があって、それが体調不良や遅刻を誘発しているということがあったりもします。

罪悪感があると、自分の心が縮こまります。自分自身が悪い存在のように感じてしまうので、本当はそんなことないのに、無意識のうちに、自分自身が悪い存在として振る舞ってしまうんですね。

これに気付けるかどうかが大きいのですが、自分が悪い存在だから、罪悪感を感じている、というより、罪悪感があるから、自分が悪い、となるような出来事を引き寄せてしまう感じです。

例えば、ミスが多くて上司によく怒られている人の中にも、罪悪感があるために、わざわざ、いつまでたっても仕事を覚えない私、を無意識のうちに作り上げている部分があるかもしれません。

罪悪感を手放すことができても、長い間染みついた習慣から、同じことを引き起こすことはあると思います。完璧主義的な一面がちらっと顔をみせたり、気づいたら自己犠牲的な振る舞いをしていたり、いきなり、ミスをしなくなったり、自己攻撃が0になったりするわけではないかもしれません。

ただ、罪悪感を手放すことができれば、今まで自分がやっていた、無駄なエネルギーのロスを抑えることができるようになります。罪悪感を手放すことで、完璧主義的な部分や、犠牲的な部分を一緒に手放すことができたり、自分自身にもっと価値を認めてもいい、ということに許可が出せるようになっていきます。

 

 

もっと、楽さを受け取って良いし、もっと柔軟になって良いし、褒められてもいいし、褒められるように変化していっていいんです。罪悪感があることで今までブロックされていた、人間的にもっと成長していく、ということをもっと自然に受け取れるようになっていきます。

自分の心の奥深くに罪悪感があるということに、少しでも思い当たるような部分があるようなら、その心の中にある罪悪感を見つめてみてください。

自分が悪い、ということは、本当に本当の真実でしょうか?
直観的にそれが誤解だ、というように思えるなら、ぜひ、この罪悪感を手放す、という選択にチャレンジしてみてください。それは、自分自身を成長させていくための大きなきっかけになります。

 

-心の悩み

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

無気力を手放す

  絶望に浸っていると、無気力になりやすくなります。特定の1つのことに対して無気力になるだけではなく、大部分のことに対して意欲的ではなくなる、という感じになりやすいです。 本当にほしいものを …

昔あった嫌なことを思い出してしまう心理

  子供の頃の嫌な思い出、信頼していた人に言われて傷ついた言葉、会社で受けた嫌がらせのようなものなど、昔あった嫌なことをふとしたときに思い出してしまって、なんだかネガティブな気持ちになるよう …

熱意が萎えてきたとき

  やりがいや楽しさをかんじていたことに、熱意が萎えてきたと思えるようなことはあるでしょうか? 一生懸命やってきた中で、体調を崩したり、苦痛を感じるようなことがあったときに、それをきっかけに …

振り回される時の心理

人に振り回されているように感じることはあるでしょうか? 相手の考え方のようなものを押し付けられて、何か犠牲的にふるまわないといけないような状況になる感じです。 相手からの愛情や友情を失うことを怖れて、 …

ストーリーを変更する

    カウンセリングの中で、話を聞いていくと、その人自身が持っている考え方や、信じているものの見方が、少しずつ見えていきますが、それは、その人自身が体験する出来事と必ず関係してい …

おすすめ記事




イライラしてる人との接し方




ぞんざいな扱いをされたときの対処法




好きな人ができた時の初心者向け恋愛心理学




人を試すようなことをしてしまう




親からの愛情が感じられないパターン




人から責められる感覚があるときに役立つ心理セルフケア




好きな人を忘れる方法




後悔を乗り越えていくための4つのステップ




一人で頑張ってしまいがちな人




人から評価されたくない




信じていた人に裏切られたとき




特別な存在になりたい、という心理の扱い方




ネガティブで嫌なことを言う人




音信不通からの別れを今でも心の中に引きずっている




昔あった嫌なことを思い出してしまう心理