なめられやすくて損してしまう

投稿日:2021年1月27日      更新日:

ちょっとおとなしい感じの雰囲気で、人から扱いやすいと思われるからか、なぜか、なめられやすくて損をしてしまう、という方はおられるでしょうか?

集団の中でスケープゴートにされたり、攻撃的な人や、意地悪をするような人等々、別にそんなタイプには近づいてきて欲しくもないのに、なぜか、そんな人たちを引き寄せてしまう性質があるかのように思えてくることは、あるでしょうか?

心を傷つけられるような体験が多かったり、それで何か失うものがあるような体験があったりするにも関わらず、その反面、自分を傷つける人たちは楽で幸せにみえたりしようものなら、とても心苦い気持ちになるものかもしれません。

 

罪悪感があると、周囲から攻撃をおびきよせやすくなります。罪悪感があると、なめられやすくなります。

それはなぜかというと、、、、。

罪悪感を抱えていると、潜在意識の中で、誰かが誰かを責める、という情景が心の中で描かれることとなります。潜在意識の中では主語が曖昧になり、自分が自分を責める、というのと、誰かが誰かを責める、というのにあまり違いが無くなります。そしてこれが、現実に映し出されます。バリエーションは色々とあって、誰かが自分を責める、とか、自分が誰かを責める、などなど。誰かが自分を責めやすくなるように、無意識のうちに自分が振る舞いやすくなったり、あるいは、自分が誰かを責めたくなるように、誰かのよくない部分を心の中で攻撃したくなる欲求が生まれたりします。

例えば、仕事できつく怒られたとします。で、罪悪感を強く感じたとします。そうすると、仕事を余計にミスりやすくなったりします。誰かが自分を責めやすくなるように、無意識のうちに自分が振る舞いやすくなります。で、それをひしひしと予感するので、それが現実化しないようにするためには、そのためのエネルギーが必要になります。気をぬくとそういう振る舞いを自分がしでかす可能性を感じるので、すごく気を張って、ミスらないように意識するわけです。そうするとある程度自然体のまま、適度な緊張感を持って仕事をミスなく完遂するよりも、はるかに大量の精神的なエネルギーを使って、なんとかミスなく仕事を終わらせることはできるけれども、すごく疲れてしまったり、あるいは、すごく気をつけたんだけれども、やっぱりミスしてしまった、なんてこともときに起きたりします。

こう書くと、罪悪感が邪魔者のように思えるかもしれませんが、罪悪感自体は悪者でもなんでもないです。罪悪感を感じること自体は自然なことかと思います。それは、あなたに変えた方がいいところがありますよ、ということを教えてくれる心のサインのようなもので、罪悪感があることに気づいたら、求められている変化に気づいてあげて、学びを受け取った後に手放してあげれば罪悪感は役目を終えます。ただ、私たちがはまりがちなのは、罪悪感を抱え込んだままの状態に陥る、というものです。そうすると、周囲からの攻撃をおびきよせたり、自分が周囲に攻撃的になったりします。その2つが両方とも発生して、集団の中で孤立する、なんていうパターンもありがちかもしれません。罪悪感を感じている時はわりと孤立しやすい、なんてことを私個人の体験としても思います。

 

長い間抱えこんだままになっている罪悪感を手放してあげること。罪悪感を感じるとき、それは初めて感じる罪悪感というよりも、そのルーツとなっている古い罪悪感が心の中にあって、その感情を追体験するかのように、類似した出来事の中でもう一度その感情を感じる、という感じになります。ここでその根っこにある罪悪感を手放すことができると、類似したものもまとめて扱うことができます。

どんな罪悪感が根っこにありそうでしょうか?
なるべく小さい頃に感じた罪悪感を思い起こしてもらう方が、よりルーツに近づけると思います。

罪悪感を手放すときに、自分で自分を許す、ということに抵抗感が出てきて、それが心理的なブロックになって、罪悪感を手放せない、ということがあります。その場合、ポイントになってくるのは、自分以外にも責めている誰かを許す、という部分です。わりと自分のことを責めやすい人ほど、心の中に根深く居座っている罪悪感があって、そこでは自分で自分を責めているというのはあるのですが、もう一人、自分以外の誰かを責めている部分があります。

自分以外で許せない人がいるとしたら誰でしょうか?
その人のことを許さないのに、自分だけ許す、というのは抵抗感がありますので、その人のことも許さないけど、自分自身も許さない、という感じになり、罪悪感が深く心の中に根をはる、という結果を生み出したりします。根深い罪悪感があるために自分のことを責めがちな性質になり、結果、なめられやすくて損をしてしまう今がある、のだとしたら、ここで選択できること、が一つあります。その人を許して自分も許しを受け取るか、それとも、今のままでいるか。

その人に許しを与えるというのは、その人のためというよりも、自分のため。自分の心の中にある罪悪感を手放して、楽さを受け取るため。許せない人をみて、その人のことを心の中で責めた度合いだけ、自分自身に対しても厳しさのようなものが生まれて、自分のことを許せなくなります。

 

なめられやすくて損をしてしまう、というテーマで掘り下げて書きました。罪悪感というのは、自分の心の中に埋め込まれている地雷のようなもので、罪悪感があると人からの攻撃を呼び寄せやすくなりますし、罪悪感があるところを責められると、非常にダメージが大きくなります。

人から攻撃されたときに、そんなことを言ってくる相手に問題があるというよりも、言われた自分が悪い、と感じてしまいやすくなります。罪悪感を手放せた度合いだけ、心の芯の強さ、を受け取ることができます。なめられたりすることで損をしているような感覚があるのなら、自分の心の中にある罪悪感を手放す、ということを意識してみてくださいませ。

関連記事

人からよく攻撃を受けるように感じる時

  人からネガティブなことやきついことを言われて精神的に大きなダメージを受けてしまう、ということが多い方はおられるでしょうか? 割と言われやすい人であったり、何かと敏感に反応してしまって傷つ …

責められてる気がするときの心理とその対処法

人から責められてる気がするとき、心の中にそれを誘発する心理、があります。それは罪悪感と言われるもの。対処法を知っているとその精神的なダメージを軽減することができます。そのためには、まず自分の中にどんな …

馬鹿にされてる気がするときの心理とその対処方法

馬鹿にされてる気がするとき、心理状態としては自分が誰かを馬鹿にしているのが別の形で返ってきている、もしくは、心の中で自分自身の尊厳に自分で傷をつけている部分を他の人からつつかれている、という2つの可能 …

屈辱的な思いを感じたとき

屈辱的な思いを感じた時、相手に対してネガティブな感情を感じるかもしれません。ただ、自分の心理を深く探ると少し違うものの見方もできます。それは、相手がどうであれ、自分が自分に×マークをつけることに同意し …

失敗にはまり込んだとき

  誰でも失敗はするものですが、失敗してしまったときには、そのことで落ち込んだり、失敗感をしばらく引きずったりすることもあると思います。失敗したことで心の中でネガティブな感情を引きずってしま …

理不尽なことを言われて嫌な気分になったときの感情の扱い方

理不尽なことを言ってくる人、周りにいらっしゃるでしょうか?職場にいたり、家庭内にいたり、ときに周りみんな全部そんな人ばかり、なんていう過酷な状況もあるかもしれません。言われた後もしばらくその嫌な感情を …

罪悪感があると自分の価値を証明したくなる

  罪悪感があるとき、自分の良くない部分を何らかの形で補いたくなることがあります。例えば、自己犠牲的な行為であったり、何か価値があると見られている行為をすることで、自分の価値を証明して、自分 …

過去に誰かを責めた分だけ、自分自身のことを責めてしまう

    自分のことを心の中で強く責めているとき、同じような内容で、実は他の人のことも責めている、ということがあります。 何か失敗をしてしまったと感じるときや、誰かを傷つけてしまった …

カテゴリ-心の悩み
タグ-

執筆者:

おすすめ記事




イライラしてる人との接し方




雑に扱われていると感じたらーその対処法と人の心理




馬鹿にされてる気がするときの心理とその対処方法




人を試すようなことをしてしまう




体が言うことを聞かないときの心理とその対処法




責められてる気がするときの心理とその対処法




好きな人を忘れる方法




屈辱的な思いを感じたとき




一人で頑張ってしまいがちな人




人から評価されたくない




信じていた人に裏切られた時




特別な存在になりたい、という心理の扱い方




人から嫌われてるのが辛いとき




誰にもわかってもらえないという心理を癒やす方法




昔の嫌なことを思い出す心理とその対処法




地雷を踏まれてムカついた時