忙しすぎて心がすりきれそうになるとき

投稿日:2022年9月28日      更新日:

忙しすぎて、自分でも無理をしすぎているのではないかな、と思うようなことはあるでしょうか?
忙しくてもメリハリのようなものがあって、ONのときに頑張り、OFFのときにしっかりと休むという感じであれば、心の余裕のようなものもあるかもしれませんが、ずっと頑張り続けているような感じだと、心がすりきれてしまいそうになることもあるかもしれません。

例えば、仕事が忙しいのに家に帰ってからもやることがたくさんあって、息つく暇もない、とか、パートナーはいるけれども家事や育児をほとんど手伝ってくれないので、自分ばかり頑張っているという感覚が出てきてイライラする、という方もおられるかもしれません。

そういうときに、人から何か言われる、というパターンもあります。例えば、忙しすぎて余裕がなくなると、一つ一つのことが少し雑になってしまい、結果的にミスをすることになり、そのことで人から責められるようなことになって、精神的に参ってしまうこともあるかもしれません。頑張っていることに対して、その姿を見ている人から何か否定的なことを言われて、このまま頑張り続けるべきかどうか迷う、というパターンも、ときにあるものかもしれません。

 

忙しい時、自分がやることに優先順位はつけられているでしょうか?
ここが曖昧だと「全部やらなきゃいけない!」になりますが、これはできれば避けたほうがいいです。優先順位をつけるためには、自分はどうしたいのか、ということや、自分が本当に大切にしたいことはなにか、ということを自分の中で整理することが求められてきます。優先順位が低いものは、余裕があるならするけど、余裕がなかったら後回しにするか、あるいは、やらない、という感じで状況によって選択できるようになると、無理しすぎている状況をある程度避けることができます。

もしくは、どうしても手が回らないようであれば、やることの内容によっては以下のような選択肢も考えたほうがよいかもしれません。
・他の人に任せる
・断る
・「それは本当に私がやらなければいけないこと?」というのを改めて考えてみる
・役割を手放す

やらなければいけないことがあるとして、それは何のためにやるのか、ということを改めて自分に問いかけたときに、自分のためだったら良いのですが、もしそうじゃないとしたら、もしかしたら、自分が大切にしたいことを中心にして物事を考えているのではなく、義務感や罪悪感を中心にして物事を考えすぎている部分があるかもしれません。ある程度はそういった部分が少しくらいはあるものかもしれませんが、これらを中心にして物事を考えすぎると心がすり減ります。

忙しい時、周りから求められていることは何か、ということを中心にして考えると、やったほうがいいこと、がたくさんありすぎる感じになることもあります。そんなとき、自分ができるギリギリのところまで手を広げて自分がやることにすると、余裕が全くなくなります。ある程度の余裕を残した上で自分ができる範囲のことをする、という感じであれば良いのですが、そのためには「自分はどうしたいのか」という自分なりの軸も持っておくことが大切かもしれません。

例えば、自分にとって大切な人(子供など)がいるとして、その人達を守りたいからする、というのであれば、その優先順位があがるのは自然なこと。ただ、そういうわけでもなく、例えば仕事上なんとなく断りにくい状況があって、本当はやりたくないんだけど、自分がやったほうが早いからやってる、という感じなのであれば
「それは本当に私がやらないといけないこと?」
というのを改めて考えてみてもいいかもしれません。

忙しい時、自分にとって本当はそれほど大切ではないものの優先順位が高くなってしまっていないかどうか、ちょっとチェックしてみても良いかもしれません。その反対に、もし、自分の心と体の健康を維持するということの優先順位が低くなっているとしたら、そこはもう少し高くしてあげたほうが良いかもしれません。

 

心理学を少し語らせてもらうのならば、(必ずそうなるというわけではないのですが)罪悪感が強いと忙しい状況を引き寄せやすくなります。罪悪感が強いと気づかないうちにその罪悪感を補償したい意欲がでてきて、自己犠牲的な行為をしがちになったり、ある程度ストレスがかかる状況に自分の身を置きたくなります。頑張っている自分でいることで、その罪悪感の重荷から解放されたい心理、とでも言ったらいいのでしょうか。そうすると、やりたいことがあって頑張っている(=やりたいからやってる)、というよりも、頑張らないと駄目だから頑張ってる(=やらないとダメだからやってる)、という感じになりがちです。表面的にはやっていることが同じでも、この微妙なニュアンスの違いで、心にかかる負担が全然違います。やりたいからやっている人は忙しい中でもエネルギッシュな状態を維持できますが、やらないとダメだからやっている人は忙しくしていくうちに燃え尽きやすくなります。

例えば、頑張るのは当たり前で、頑張っていないのは駄目、という考え方があります。ある程度無理をするのは当たり前で、余裕があるならもっと頑張るべき、という考え方があります。何が正しいのか、というのはさておき、そういう考え方で回っているところはあると思いますし、職場全体がそういう雰囲気のところに在籍されている方もおられるかもしれませんが、これらの考え方は、罪悪感が強くて頑張るのが当たり前になっている人にとっては、同調しやすいものかもしれません。ただ、これらの思考に身を委ねると、忙しいのが当たり前になります。忙しいことは正しいことで、忙しくないことは悪と感じられるようになったりするかもしれませんし、忙しくなるように自然と導かれていくこともあるかもしれません。

例えば、他にも、忙しさを生み出す考え方として完璧主義というものがあります。完璧に仕上げるために、細部に拘りすぎて時間や手間がかかりすぎたり、人に任せられなくなったりするために、仕事を抱え込みすぎて余裕がなくなり忙しくなる、といった感じです。

もし、忙しすぎて心がすりきれそうになっているのであれば、忙しさを生み出す思考が自分の中にあって、それが自分自身を追い込む原因になっていないか、チェックしてみること。改めて見つめなおしてみたら、少し手放してあげたほうがよい思考が見つかるかもしれません。

 

罪悪感が強い人は、忙しい中で全部こなそうとして、何かしらうまく行かないことが起きたときに、その事実を使って、自分自身を責める、というパターンがあります。あるいは無意識のうちに、それを人から責めさせることで、自分自身を罰する、というパターンもあります。忙しい時というのは、心の余裕がないことが多いですが、余裕があまりないときに人から責められたりするように感じたり、自分自身を責めたりすると、良くない形で精神的に追い込まれることになります。罪悪感が強いと、こういう心理的な罠にはまりやすくなりますが、この罠を回避するためには、自分自身を過剰に責めるのではなく、今できることに注力する、ということ。ダメな部分を見つめるのではなく、今の自分にもできることはなんだろう、という部分を見つめてみること。自分なりに工夫できることをする、あるいは、自分なりに修正できることを修正するなど、できることに心の力を注ぐこと。

 

忙しい時、気持ちの余裕がなくなってイライラして精神を削って、なんのために頑張っているのかわからなくなって、燃え尽きてしまいそうになることもあります。だから、忙しいときほど、楽しみや喜びなどポジティブなことを受け取るということが大切かもしれません。

休むことを自分自身に許可してあげることも大切かもしれません。車の運転に例えるのなら、頑張るときに踏むアクセルと、これ以上無理はしないようにしないようにするためのブレーキの、両方のバランスが大切かもしれません。忙しい状況に流されてアクセルを踏み続けるのではなく、今アクセルを踏むべきか、あるいは、ブレーキを踏むべきかを主体的に選択するような部分が自分の中にないと、自分の人生を操縦するためのハンドルを誰かにまかせているような状態になってしまうこともあります。

頑張らないといけないとき、状況に流されて頑張るのではなく、「自分はどうしたいのか」という自分なりの軸を大切にしてあげてみてください。全部頑張るのではなく、自分なりに優先度づけをして、どこに注力するのかを自分なりに選択すること。優先度の低いものは無理して頑張らずに、やらない選択肢も考えてみること。

忙しくて心がすりきれそうになるとき、そんな風に自分に少し優しくしてあげることで、自分の心に余裕を作り出す工夫をしてあげてみてください。

 

忙しい時、周りを見てみると自分だけが忙しくて仕事量が多いと思えるようなパターンもあります。そのあたりを掘り下げた記事がありますので、こちらも参考にしてみていただければと思います。

 

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カテゴリ-心の悩み

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