依存的な人を遠ざけたくなる感情

投稿日:2019年11月12日      更新日:

 

 

人から依存されているように感じたときに、それが重たく感じられたり、嫌悪感を感じたりしたようなことはあるでしょうか?

依存される側がネガティブな感情を感じるケースとしては、例えば、こんなものがあるかもしれません。
・自力でなんとかしてほしいことでも、あえて自分を当てにしてくるような態度をされたときにイライラする。
・何かを期待されているかのような雰囲気で話しかけてこられるのが重たい。それが繰り返されると、いちいち相手をしていられなくなる。
・親でもなければ、面倒を見る義務もないのに、相手の依存的な部分の面倒をみさせられる感じになるのに、ストレスを感じる。

ケースとしては他にもあると思います。たとえ依存側にはそこまで甘えている意識がなくとも、依存されていると感じている側からすると、相手から何かを求められているように感じてしまい、
「ちょっと勘弁して。」
「鬱陶しい。」
とか思いがちになってしまうかもしれません。

依存してきている相手に対して、必要以上に厳しく当たってしまったり、遠ざけるようなことをしてしまう、といった経験はあるでしょうか?

人によっては、ちらっと依存的な部分があるように感じられただけで、強い嫌悪感が出てくる方もおられるかもしれません。そこまで厳しくする必要はないのに、相手の中にある依存的な部分が許せなかったり、その部分を絶対に認めることができない、なんて感じるようなことも、もしかしたら、あるかもしれません。

依存を抱えている人。その人はその人なりに、成長を求められている部分はあるのかもしれません。

ただ、それはそれとして、自分が強い嫌悪感を感じていたり、依存されることに対して強いネガティブな感情を感じてしまい、その結果、周りから見ても、ちょっとよろしくない態度を相手にとってしまっているところがあるとしたら、ある意味では、相手の依存的な部分に過剰反応をしてしまっている、という状態かもしれません。

自分の心の中にも、依存的な部分、というのは必ずあります。子供から大人へと成長していく過程の中で、依存から自立へと精神的なところに変化が生まれていきますが、それでも、依存的な部分や心の中の弱さの部分がなくなるわけではないです。

心の中の依存的な部分がもろに表面に出てきている人もいれば、状況によってON/OFFしつつ依存的な部分もバランスをとって付き合っている方もおられれば、依存的な部分をほぼ完全に封印しているような人もおられると思います。

自分の愛する人や本当の自分を知って欲しい人にだけは依存の部分を見せるけれども、それ以外の人には絶対にそういう自分は見せない、なんていう方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

 

ただ、過去に傷ついた経験があり、それをきっかけにして、依存的な部分に自分でダメ出しをしていたり、自己嫌悪していたりすると、その心の弱さや依存的な部分を封印したい気持ちがでてきます。自分に厳しくしがちな人であれば、その傾向は特に強くなるかもしれません。

例えば、そんな人の身近に依存的な部分を隠していないような人が現れたとしたら、まるで自分の依存的な部分を見せつけられているかのように、もしかしたら、感じるかもしれません。

依存的な部分というのは、ある意味では弱点のようなものかもしれません。ただ、その部分を自分の中で受け入れることができていないと、自分以外の人の依存的な部分に対しても、同じように否定したくなる感情が出てきます。

どうして、自分の心の中にある依存的な部分を受け入れることができないのか、という部分を掘り下げてみたら、依存を抱えていることで傷ついた自分自身の過去のことを思い出せるかもしれません。

寂しさ、悲しみ、罪悪感など、ネガティブな感情もそこで感じることもあるかもしれませんが、その心の痛みをケアすることができたときに、自分の中にある依存的な部分の扱いも変えていくことができるようになります。

 

 

過去に傷ついた自分と向き合うときには、勇気が求められるかもしれません。ただ、痛みを乗り越えて、自分の依存的な部分を受け入れることができたときに、今まで自分の依存的な部分や、他の人の依存的な部分に対して、厳しくしか接することのできなかった自分自身を変化させていくことができます。

よかったら、以下の記事も参考にしてみてください。 

依存的な人に対して厳しすぎる、という部分を変えたいという気持ちをもし抱けるのなら、それは自分自身を成長させるチャンスです。過去の傷を乗り越えることで、今よりもより成長した形で依存的だと感じる人たちに接することができるようになります。

ここに書いたことで、何かしらお役に立つところがあるのなら、幸いです。

 

関連記事

過去の傷跡を自分の勲章のようにする

  昔体験した辛いことや傷ついたことについて、自分の中でその部分をあえて大切にしている、といったようなことはあるでしょうか? 何を言っているのかというと、、、、例えば、ベテラン社員が新人に過 …

誰かを許せない想いが強いと、そのこだわりが自分の足枷になる

今回扱う内容は、ちょっと重たいテーマかもしれません。 心の中に許せない誰かがいて、その人のことを強く責めていると、 それがまわりまわって、自分自身の人生に影響してくる、という話です。 例えば、家族に対 …

内なる自分との対話

  自分ではこうしたい、とか、こうするべき、と思っていても行動できなかったり、やる気がおきなかったり、ということはあるでしょうか? 気合で乗り切れるときはいいのですが、ただ、気合いを入れよう …

過去に経験した嫌な記憶の扱い方

普段は忘れているけれども、ふとしたときに思い出す過去の嫌な記憶。疲れているときに限って、そういったことを思い出しやすい、という人もいたり、人によっては、普段忘れているというより、いつも思い出す、という …

日々の暮らしに退屈さを感じるときの心理

日々の暮らしの中に大きな問題があるわけではないけれども、何をしていても楽しくなかったり、何か退屈さのようなものを感じていて、変わり映えのしない日々を送っているとしたら、そこには、チャレンジすることを避 …

カテゴリ-心の悩み

執筆者:

おすすめ記事




イライラしてる人との接し方




雑に扱われていると感じたらーその対処法と人の心理




馬鹿にされてる気がするときの心理とその対処方法




人を試すようなことをしてしまう




体が言うことを聞かないときの心理とその対処法




責められてる気がするときの心理とその対処法




好きな人を忘れる方法




屈辱的な思いを感じたとき




一人で頑張ってしまいがちな人




人から評価されたくない




信じていた人に裏切られた時




特別な存在になりたい、という心理の扱い方




人から嫌われてるのが辛いとき




どうせ誰にもわかってもらえないという心理を癒やす方法




昔の嫌なことを思い出す心理とその対処法




地雷を踏まれてムカついた時