子供時代に、家庭の中で、人間関係のバランスを保つために
自分が何らかの役割のようなものを持つことがあります。
例えば、マスコット的な存在だった人もいれば、
問題児的なポジションだった人もいると思います。
ただ、そこでできた役割の部分を今でもひきづっていて、
それが、自分の人生にとって望まない状況を生み出している
ことがあります。
その家庭の中で、その両親との関係や、
その他の家族のメンバーとの関係から生まれてくる、
こうしなければならない、とか、こうするべきだ、といった、
自分なりのものの見方、があります。
これが、何か強い呪縛のようなものになっていて、
それが役割を形成する要因になったりもするのですが、
恋愛関係や夫婦関係の中で、相手とのつながりを感じていくときに、
このものの見方の部分や、自分が家庭の中でもっていた役割の部分が、
相手との間に壁を作ることがあります。
染みついてしまった役割やものの見方を手放していくことが、
相手との間にできてしまった隔たりの部分に
橋をかけていくことになります。
その場合、その役割の下に、罪悪感だったり、自分が不十分である、
といった誤解から生まれた自分の痛みの部分が隠れています。
それを手放していくために、自分に染みついてしまっている
役割の部分を手放していく、ということが求められてきます。
抵抗感が生まれることもあるかもしれませんが、
ある意味では、それは過去に作った役割やものの見方の部分を変えて
自分を成長させていくためのものだ、という風に解釈することもできます。
恋愛関係や夫婦関係で、壁があるように感じたとき、
それが自分の中にある、家庭の中でつくりあげていた役割の部分や、
こうするべき、というものの見方から、
その壁ができている、ということに気付けたときには、
それを手放す、という選択をしてみてください。
自分のなかに染みついてしまっているものなので、
それを手放していく、ということには、
自分と向き合う、ということが求められてきますが、
そこを乗り越えていくことで、相手とのつながりから受け取れるものが変わっていく、
ということを、ぜひ体験してもらいたい、と思っています。