カウンセリングで「どうしていきたいですか?」
という質問をすることがあります。
自分がどうしていきたいか、ということを考えることは、
一歩前に進む、ということにもつながってくるのですが、
ここで、よく陥りがちな罠、のようなものがあります。
それは、このことを考えるときに、
自分がどうしたいか、ということではなく、
周りにどうなってもらいたいか、
という想いが出てくる、という部分です。
カウンセリングでも「どうしていきたいですか?」の答えとして、
彼にこうなってもらいたい、とか、愛されたい、とか、
自分ではなく、周りにしてもらいたいこと、
というのが出てくることがあります。
苦しいときほど、自分は自分にできる精一杯のことをやっているから、
これ以上はもう無理で、今の状況をよくするために、
周りに変わってもらいたい、という風に思うものだと思います。
そんなときに、自分がどうしていきたいか、と言われても、
答えが出にくくなるものかもしれません。
ただ、周りを変えるためには、自分が動いていくことが求められてきます。
待っていても、状況が変わることはあまりありません。
自分が行動したり、選択を変えた結果、周りが変わります。
周りに変わってもらいたい、というときほど、
自分がどうしたいのか、という部分が大切になってきます。
ただ、もし、自分が動きたくても、動けない、というのがあるとしたら、
自分の中に、自分を動けなくするためにブレーキをかけている部分がある、
ということに気付くことができると思います。
もし、ブレーキがあるとしたら、何にブレーキをかけているか、
ということを見つめていくと気付きを得ることができます。
過去の経験からブレーキをかけてしまっているとしたら、
そこにどんな痛みがあるか、という部分も見えてきます。
そして、そのブレーキを外すことができるとしたら、
自分がどうしていきたいか、ということを考えたときに、
もし、こうしていきたい、という部分が出てきたとしたら、
今いる状況から一歩前に進むチャンスを得ることができます。
その場合は、ぜひ、自分がこうしたい、と思っている部分を現実にするために、
そのブレーキを外してみてください。
辛いときほど、周りに変わってもらいたいと思うものかもしれません。
ただ、そんなときほど、自分がどうしていきたいか、
という部分と向き合って、行動してみてください。
自分が変わると、周りも変わります。
それを繰り返していくことで、
状況をより良くするための流れを作っていくことができます。