Counseling 〜 カウンセリング 〜
カウンセラー「今から、イメージを使った、カウンセリングの手法を使っていきます。
私が、陽子さんに、こういうものをイメージしてください、とお願いしたり、どんな風に感じますか、と聞いたりしながら、
陽子さんの中にある痛みの部分が解消されていくよう、サポートしていきますので、
まずは、軽く目を閉じて、すこしリラックスしてもらってもいいですか?」
陽子さん「はい。」
カウンセラー「昔の彼のことを、陽子さんの心の中でイメージしてもらってもいいですか?」
陽子さん「はい。」
カウンセラー「彼をイメージの中で見て、今、どんな感情があがってきているか、教えてもらっても良いですか?」
陽子さん「・・・・はぁ。
う〜ん・・・自分の弱さ、です。」
※画像はイメージです。
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カウンセラー「彼に感謝している部分の方です。」
陽子さん「ただね、私、彼に言いたいことって両方あるんですね。」
カウンセラー「そうですよね。彼を責める気持ちについて、どんなことを言いたいですか?」
陽子さん「あなたに裏切られてから、私はすごく辛かった。
あなたも辛かったかもしれないけど、私の方がもっと辛かった。
それだけは、わかってほしい。」
カウンセラー「陽子さんは、その部分で、自分のことも責めていませんか?」
陽子さん「・・・・。」
カウンセラー「何か、そうですね・・・。
彼に謝りたいこと、ごめんなさいって言いたいことってありますか?」
陽子さん「彼を責めたい、という気持ちもあるんですけど、私も悪かったなって思う部分はあります。」
カウンセラー「どんな部分ですか?」
陽子さん「私も彼を裏切ったのかなって。
彼を信じられなかったし、彼が浮気に走ったのも、私が、彼を大切にしてなかったからなのかなって。」
カウンセラー「イメージの中の彼にそれを伝えてもらってもいいですか?
そして、彼にごめんなさいって言ってもらってもいいですか?」
陽子さん「・・・・はい。」
※画像はイメージです。
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陽子さん「はい。
・・・私の誕生日のときに、2人でデートをしていて、
夜ご飯を食べるところを彼が予約していたので、その店に行ったら、昔の仲間も一杯いて、
サプライズで誕生日パーティーになったんですね。
彼がそういうのを企画してくれて。
私が昔の仲間に長いこと会っていなくて、会いたい、というのを前に言っていたのを、彼が覚えていて、
それで、みんなからっていうのでプレゼントももらって。
すごく楽しかったし、嬉しくて・・・。」
カウンセラー「イメージの中の彼にそれを伝えてもらってもいいですか?
そして、彼にありがとうって言ってもらってもいいですか?」
陽子さん「・・・・・・はい。言いました。」
カウンセラー「陽子さん、あなた自身のために、1つ、私から、陽子さんにやってもらいたいことがあります。
彼を許してあげてくれませんか?
彼がやったことは、本当に、陽子さんを傷つけたし、ひどいこと、だったかもしれません。
ただ、彼は、そんなにひどい人でしょうか?
陽子さんのために、いろんなサプライズを考えていた彼、
本当に、陽子さんのことを愛していて、大切にしていた部分もあったって思いませんか?
なんで、彼が陽子さんを裏切ったのか、それは、彼に聞いて見ないとわからないことかもしれません。」
陽子さん「私が悪いかもしれません。」
※画像はイメージです。
陽子さん「そこから、なんかギクシャクしだして。私もなんか引っ込みつかなくって、なんか・・・・。
浮気相手というのが、その病院の看護婦かなんかで、親身に彼の話を聞いていたみたいなんですけど、
それも、また、腹がたって。
なんか、彼と母親と看護婦、みんな間違っている、みたいになって、また、私それも黙っていられなくて・・・。
バカなことをしたって思うでしょ?先生は、そっち側ですもんね?」
カウンセラー「今でも、間違っているって思いますか?」
陽子さん「う〜ん。優しくするだけじゃなくて、本当に、本人に必要なこと、っていうのはあると思うんで、
間違っている、っていう風には思わないですけど。」
カウンセラー「今だったら、彼に対して、どんな風に接することができると思いますか?」
陽子さん「全てを否定することはしないですね。
彼の話をもっと聞いてから、意見を言っていく、っていう風にするし、
やっぱり、人の人格を否定するようなことも言っていたと思うんで、
そういうのは、今だったら、言わないと思います。」
カウンセラー「彼のお母さんに対する嫉妬があったんですよね?
彼のお母さんっていうのは、何か、とっても弱い部分、というのを隠さない人、なんですよね?
どちらかというと、人に頼りすぎるような?」
陽子さん「でしょ?先生もそう思いますよね?」
※画像はイメージです。
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陽子さん「・・・・そうですけど。甘え、たいですよ?」
カウンセラー「彼のお母さんが見せてくれていた、人に甘える、という部分を、
陽子さんの中にも取り入れることができたときに、陽子さん自身が楽になれます。
陽子さんにとって、何か、甘えないようにしよう、というので、無理とか我慢、はしてなかったでしょうか?」
陽子さん「無理はしていなかったとは思うんですけど・・・、我慢はしていたかもしれません。」
ここで、カウンセリングの時間がだいぶ押していたため、
陽子さんとの話の中で、甘える、という部分と、その昔の彼を許す、
という部分を、次回のカウンセリングの中で扱っていく、ということとなった。